Toshiba CorporationBattery Div.長寿命広い実効SOCレンジ安全性低温性能チタン酸リチウムを使うことで実現した特長高入出力急速充電38 マイルドハイブリッド車は、エンジンによる走行を補助する低電圧のモータを用いて、車両減速時に補助電源に貯蔵した回生エネルギーを、電装機器の電源とするだけではなく駆動力として用いることで、コスト上昇を抑えつつ燃費の改善を図ることが出来ます。 今回、入出力特性を強化した10AhSCiB™️セルを用いた24Vバッテリーパックを開発しました。このバッテリーパックは、優れた入出力特性、室外設置可能なパッケージング、高い安全性などが評価され、マツダ株式会社様が2019年5月にリリースした新型MAZDA3に採用されました。マツダ株式会社様 マイルドハイブリッドシステム「M Hybrid」用バッテリーに採用東北電力株式会社様 西仙台変電所系統用蓄電池システムマツダ株式会社様 「MAZDA3 セダン」(左)、「MAZDA3 ファストバック」(右)活用するマイルドハイブリッドにおいては数多く採用頂いており、動力性能と燃費の向上に貢献しています。 更に商用用途の電気バスへの採用も広がっています。電気バスは 1日分走行するため大容量の電池を搭載し、夜間に数時間をかけて 充電を行う方式が一般的ですが、SCiB™️搭載のタイプは、停留所等で 都度急速充電を行う運用が可能であるため、搭載電池を小容量とすることが可能です。二次電池SCiB™️Solaris社様 電気バススズキ株式会社様 ワゴンR社会を支える定置・産業用途への展開 様々な定置・産業用途向けにも採用頂いています。採用例としては、 高入出力特性を活かした鉄道向け回生電力貯蔵装置や大規模な定置蓄電池システム、急速充電性能が活かせる24時間無人搬送車(AGV)、安全性が重要になる鉄道非常走行用電源装置や船舶用電池などが挙げられ、これらの採用を通して社会インフラの発展に寄与しています。株式会社 東芝電池事業部来るべき電動化社会の実現を、信頼性の高い蓄電技術で支えます。電池事業部では、リチウムイオン二次電池SCiB™️セル、およびセルを複数個組み合わせたモジュール・パックの開発・製造・販売を行っています。SCiB™️は負極にチタン酸リチウムを採用したことにより、一般的なリチウムイオン二次電池に比べて優れた性能を有している電池です。車載向けや定置・産業用途向けアプリケーションに幅広く採用されています。 SCiB™️は、安全性に優れた二次電池です。負極にチタン酸リチウムを採用したことにより、外力などで内部短絡が生じても熱暴走を起こしにくいという特長があります。また他にも、“長寿命”、“急速充電”、“高入出力”、“低温動作”など優れた特長があります。●安全性:発煙・発火の恐れが低い●長寿命:20,000回(※1)以上のサイクル寿命●低温性能:寒冷地(−30℃)でも使用可能●急速充電:6分(※1)で充電可能●高入出力:大電流を出し入れ可能●広い実効SOCレンジ(※2):利用可能な容量が大きい(※1)ある特定条件下で実測した数値です。(※2)SOC:State of Charge:充電状態規模が大きい車載市場への展開 二次電池の市場は、環境意識の高まりもあり、2030年に15兆円規模になると予想されています。その中でも伸張が予想されているのが、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HEV)等の環境車向けのリチウムイオン二次電池です。これら環境車に対して、SCiB™️の安全性、長寿命、急速充電性能、高入出力性能、低温性能、などの特長が評価され、既に多くの環境車に採用実績があります。特に車両減速時の運動エネルギーを高効率に充電し、蓄えた電力を走行時のモーターアシストにTopics
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