老朽化した火力発電所を最新技術で改修しています。福島第一原子力発電所の廃炉に向けた原子炉格納容器内部の調査に従事。プレッシャーもあるが達成感も大きい仕事。フィールド業務の醍醐味は見知らぬ土地で普段できない経験ができることですKuroda Kazuki 世界各国の老朽火力発電所の改修に向けた基本仕様設計・見積業務を行っています。CO2排出量削減というトレンドの中、再生可能エネルギーに注目が集まりますが、世界中の効率の悪い火力発電所を、最新の技術で効率を向上させることもまたCO2排出量削減に大きく貢献できていると考えています。 お客様は、数十年そのプラントを運転してきた熟練のエンジニアが多く、自分よりも経験や知識が豊富な方とやりとりする際には、会話についていくことがやっとということも多々あり、日々勉強が必要です。 海外の仕事をしていて難しいと感じるのは人とのコミュニケーションです。メールや原子力機械システム設計部 機械システム設計第三担当2015年入社 機械システムデザイン工学専攻Sugiura Tessai 私は福島第一原子力発電所の廃炉に向けた、原子炉格納容器内部の調査業務に従事しています。調査方針や調査装置の仕様策定、開発スケジュール、予算の管理などを基本に、開発、設計、製作、現地調査まで一貫した技術をとりまとめるのが実際の業務となります。 調査対象部位である原子炉格納容器内部の状況が不明な中で、いかにして調査装置の仕様や調査方針を策定するかが大きな課題です。この課題は設計部門だけでは解決できないため、装置の詳細設計や製作を担当する工場や研究所と連携しながら、業務に取り組んでいます。水力プラント技術部 フィールドグループ2019年入社 理工学部 機械工学科白鳥 敏Shiratori Satoshi 私は国内水力発電所の現地工事に関する見積や工事計画、管理業務などをしています。製品組立手順の計画、工事工程の作成、現地トラブルの対応をすることで、発電所の現地工事を計画通りに進めることに努めています。 水力発電所は険しい山間部に建設されることが多いため、道路の状況によって部品を運ぶ車両の高さや幅に制限されます。そのため場合によっては製品を小さく分割して発電所へ搬入し、現地で組立をします。分割された製品は多種多様な現地組立工程を経て1つの水車発電機となるため、現地工事計画は専門的な知識が必要です。経験豊富な先輩方から色々なことを教わりながら業務を進めています。 フィールド業務に関わる学問分野は幅広いため、様々な分野に精通することが大事だ 長年培ってきた超電導技術および高速回転機器の製造技術を応用し、世界で初めて(※1)最高出力2MWの軽量・小型・高出力超電導モーターの試作機を開発し、2022年11月にエジプトで開催されたCOP27に出展しました。 モビリティ業界でのカーボンニュートラルの達成には、燃料の他にもシステム全体の進化が必要とされており、大型モビリティの推進系においては、軽さと高い出力を両立したモーターの登場が期待されています。 超電導技術をつかうことで、従来のモーターと比べて重量とサイズを10分の1以下にし、化石燃料駆動エンジンをモーターに置換えることが可能となりました。今後さらなる改良を図り、社会実装の取り組みを加速していきます。(※1:当社調べ)海外パワーシステム技術部 海外プラントサービス技術グループ(東芝アメリカエナジーシステム社 出向中)2014年入社 メカノマイクロ工学専攻https://www.global.toshiba/jp/outline/energy/business.html電話しかしたことが無い人よりも、実際に会って、一緒に仕事をしたことのある人の方がスムーズに仕事を進めることができます。海外は物理的な距離のせいでどうしてもメールなどのドライな関係が多くなってしまいがちですが、コミュニケーションをとって関係を深めていくことで、文化の違いや時差などの障壁を逆に味方につけて国内だけの時よりも大きなパワーで仕事を進めていくことができます。 東芝は業務を通して世界のエネルギー問題の解決に直接寄与できる数少ない会社のひとつだと思います。業務を通して社会問題の解決に取り組むことができるのは大きな意義があると考えています。 このプロジェクトでは社内外の複数の組織がひとつの調査装置、ひとつの調査方針を作り上げていきます。そのため部門間や個人間で考え方の相違はどうしても発生します。プロジェクトの性質上、常に正解が存在するとは限らないため、いかに社内外の意見をまとめあげて装置開発の道筋をたてられるかが大きな課題です。 福島第一原子力発電所の廃炉は、日本にとって避けて通れない道です。テレビ報道などで自分たちのプロジェクトが取り上げられるたびにそのプレッシャーを感じる一方、計画した調査が無事に完了したときには大きな達成感を得ることができます。と思います。学生のときは機械系専攻だったため、私には電気・制御に関する知識がありません。仕事をする際は、これに関連した目標を設定して業務に臨むことで、新たな知識の勉強になるように心がけています。 昨年より熊本県の現場に着任していましたが、発電所の組立現場は自然豊かな場所にあり、都心部で見られない動植物が生息しています。特に私は蝶が好きなのですが、現場では自分が今まで見たことのない蝶を観察することができました。フィールド業務の醍醐味は見知らぬ土地で普段できない経験ができることだと思います。いずれ山間部で珍しい蝶に出会うのが夢です。特に高山性のシジミチョウは美しい金属光沢を持っている種類が多く憧れの的です。最高出力2MWの軽量・小型・高出力超電導モーター43現在働いている社員がシゴト内容を紹介杉浦 鉄宰Staff Voice黒田 一樹Topics大型モビリティのゼロエミッション化に貢献する超電導モーター
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