東芝グループの技術戦略企業情報18東芝グループは、「人と、地球の、明日のために。」の経営理念のもと、カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミー社会の実現、安心・安全な社会インフラの実現のために、確かな技術力に支えられた製品・ソリューション・サービスをつくりあげていきます。東芝グループの強みである技術のダイバーシティを最大限活用し、技術力の源となる技術人材の適切な動機付け・育成に取り組みながら、コアとなる強いフィジカル技術を創出・発展させ、また、ソフトウェアディファインド東芝グループは、エネルギーシステムソリューション、インフラシステムソリューション、ビルソリューション、リテール&プリンティングソリューション、デバイス&ストレージソリューション、デジタルソリューション領域を中心に、人々の暮らしと社会を支える事業領域に注力しています。原子力や火力などの基幹電源のさらなる安全・安定供給と効率の良い活用を進めます。また、カーボンニュートラルの実現に向け、水素を含むクリーンエネルギーを「つくる、おくる、ためる、かしこくつかう」ための機器・システム・サービスを提供します。気象条件等により発電量が変動する再生可能エネルギーの電力需給安定化では、発電側・需要側のバランシンググループを形成し、高精度な発電量・需要予測技術によるエネルギーアグリゲーションやエネルギーマネジメント・エネルギーマッチングのサービスを提供しています。安全・安心で信頼できる社会の実現を目指し、公共インフラ、鉄道・産業システムなど、社会と産業を支える信頼性の高い技術とサービスを提供します。社会インフラ存続への脅威に対し、長年のプラント設計・運転・保守のノウハウとAIやセキュリティなどのデジタル技術を融合することで、レジリエンスと投資・運用コストの最適化を実現します。例えば、上下水道統合プラットフォーム「TOSWACS-Nesta」では、プラント運転の自動化、異常兆候の早期検出や雨水ポンプの最適制御により浸水リスクの低減を図り、効率化・デジタル化に貢献します。また、(Software Defined)という考えに基づき、デジタル化(DE・DX・QX)を推進することで、つながるデータ社会の構築、新たな製品・ソリューション・サービスによりお客様の価値を創出しつづけます。そのために、R&Dとして、「最先端知識の獲得と活用」「多様な人材が集い、刺激し合い成長していく場の醸成」「社会・顧客との協働による新たな価値の創出」をビジョンとし、革新技術とデータを活用し、社会との協働で深刻な社会課題に挑み、克服していきます。EC拡大により需要が増す物流倉庫では、多品種な商品に柔軟に対応できるピッキングロボットなどの知能化物流ロボット群と、作業者とロボットへの作業振り分けを最適化するWES(Warehouse Exe-cution System)を用いて自動化・省人化を実現します。スマートで品質の高い昇降機、照明機器やサービスを提供することにより、快適なビル環境を提供します。エレベーターの利用者に新しい価値を提供する「Elevator as a Service」を実現する昇降機プラットフォームを活用し、エレベーターとロボットの連携やスマートフォンでエレベーターを呼ぶ機能、管理者支援など、クラウドを活用したサービスの拡充を目指していきます。お客様にとっての価値創造を原点に発想し、世界のベストパートナーとともに優れた独自技術により、確かな品質・性能と高い利便性を持つ商品・サービスをタイムリーに提供します。戦略パートナーとの共創によるグローバルリテールプラットフォーム「ELERA」上には、多種多様なマイクロサービスを構築するとともに、購買に伴う膨大なデータを集約します。店内、店外、バックヤード、そしてサイバーとフィジカルをつなぐ様々なサービス群をラインナップすることで、店舗ごとの課題に即したソリューションを提供し、高付加価値のデータを利活用しながら小売業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を強力にサポートします。エネルギーシステムソリューションインフラシステムソリューションビルソリューションリテール&プリンティングソリューション図1:東芝グループの技術・R&Dビジョン東芝グループの技術方針と取り組み
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