ToshibaGuideBook2026
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研究開発部門電池部門エネルギーシステムソリューションインフラシステムソリューションビルソリューションリテール&プリンティングソリューションデバイス&ストレージソリューションデジタルソリューションスタフ部門企業情報LinkLink 経済産業省の実証事業(※1)において、再生可能エネルギーのインバランス(※2)の低減や収益性向上に向けた実証評価を行い、蓄電池の市場マルチ ユース(※3)により収益性2.3倍以上の改善、風力発電量の予測精度の大幅な向上を実現しました。再エネアグリゲーターおよび実証協力者のコンソーシアムにより、全国の約100のエネルギーリソースを用いて実証しました。また、当社とドイツのネクストクラフトベルケ社が共同開発した再エネバランシングシステム「REBSet™」を機能拡張、高度化を図り、実証に利用しました。当社はこの成果を実業に反映し、再エネアグリゲーション事業のさらなる発展を通じてカーボンニュートラル社会の実現に貢献します。 NEDO(※4)プロジェクトの一環(※5)で、当社は洋上風力設備の運転・保守の高度化事業を進めています。四国風力発電株式会社の僧都ウィンドシステムで実証試験を行い、15MW級風車ブレードの完全自動点検に必要な技術評価を完了しました。点検用ドローンが飛行しながら、風車の位置や向き、ブレードの停止位置を自ら検出し、併せて波や風で揺れる風車ブレードを自動追従し、画像を撮影する完全自動点検のめどが立ちました。今後、実用化により、定期点検や、落雷などによる異常検知時の緊急点検でも、保守員が風車まで行かずに点検が可能となります。風車までの保守員の輸送費や人件費のコスト低減ができるほか、保守員の人材不足にも対応できるなど、風力発電の導入拡大への貢献が期待できます。(※4)国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (※5) 事業名「グリーンイノベーション基金事業/洋上風力発電の低コスト化/洋上風力運転保守高度化エネルギーアグリゲーション事業部 再生可能エネルギー技術部 システム設計グループ2019年入社 工学研究科 エネルギー理工学専攻  私は太陽光発電所の新規案件受注に向けたシステム設計を担当しています。中でも太陽光発電所のレイアウトを作製し、発電量の予測シミュレーションを行っています。 新規案件受注活動では他社との価格競争もあり、クライアントから求められるスペックを満たしつつ、コストの削減が課題となります。そのため新規メーカの採用や、工事費用などを抑えられるようなシステム設計に取り組んでいます。 発電量のシミュレーションについては、クライアントとの契約による発電量保証と関係するため、複数のソフトを使い土地の起伏や影の影響が考えられる遮蔽物、周辺の樹木などを3Dで再現することで、より現実に近いレイアウトでの予測シミュレーションを行えるように工夫しています。エネルギーアグリゲーション事業部 エネルギーIoT推進部 エネルギーIoT第一グループ2021年入社 工学研究科 材料・放射光工学専攻 私は太陽光等の再生可能エネルギーを主力電源化させるために、VPP(バーチャルパワープラント)事業に取り組んでいます。特に、蓄電池や節電設備等の分散電源をIoTで束ねて、調整力を供出する案件を担当しています。 大きな転換期を迎えている電力業界では、色々な企業が悩みを持っています。例えば蓄電池を最適に制御したい企業には、限られたエネルギーリソースを効率よく制御し、収益の最大化を可能にする高度な技術が実装されたシステムを開発・提供しています。 市場環境は目まぐるしく変わります。そのため固定観念にとらわれず新しいサービスを考えることが重要です。より良いサービスを提供できるように、https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/renewable-energy.html私たちの仕事を紹介小栗 一輝永野 佑磨45(※1) 事業名「令和5年度 蓄電池等分散型エネルギーリソース次世代技術構築実証事業費補助金(再生可能エネルギーアグリゲーション実証事業)」(※2) 発電計画と発電実績との差分。差分量に応じてインバランス料金が発生する(※3) 蓄電池を複数の電力市場取引で活用すること事業/遠隔化・自動化による運転保守高度化とデジタル技術による予防保全」Oguri KazukiNagano Yuma※入社時点の所属部門 太陽光発電所のレイアウトを行う際、与えられた土地に仕様を満たす太陽光パネルや変電設備などをいちから配置していきます。特に変電設備は設置する位置によって、電気ケーブルの長さが変わってきますが、無駄にケーブルが長いと発電ロスに繋がるため、最適なレイアウト設計が必要です。そのため、何パターンか変電設備のシステム構成を考えたり、ケーブルルートを変更したりして、最適なものを模索しています。何もない所に自分の裁量で設備を配置していく感覚は充実感があり面白く思う反面、仕様の自由度が高過ぎる場合には、考えることが増える分、難しさも感じます。 将来的には太陽光だけではなく、その時代のエネルギー事業の変化に柔軟に対応できる技術者になりたいと思います。 常に最新の情報を収集し、想定し得るリスクを整理・可視化することを心がけています。難しい課題に躓くこともありますが、再エネの普及に貢献できていると実感できるので、やりがいを持っています。 近年、東芝はカーボンニュートラル加速化のため様々な観点からアプローチし続けており、VPP業界をリードできるように日々活動しています。国内有数の技術を持つトップ企業で、未来を豊かにするために最先端の仕事ができるということが東芝で働く意義だと感じています。また東芝は入社年数に関わらず大きな仕事ができるチャンスが等しく与えられた職場です。 チャンスをものにできるかは自分の努力次第ですが、誰にでもそのチャンスをつかむ機会があるのは魅力だと思います。太陽光発電所に関するレイアウト設計や 発電量の予測シミュレーションを行っています。再生可能エネルギーの主力電源化に向けて、最先端の仕事をしています。動揺するブレードに 自立追従するドローン画像処理により認識した 風車の位置・姿勢VPP:複数電力市場での収益改善を実証風力発電:風車ブレード点検の完全自動化に向けた革新的技術開発TopicsStaff Voice

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