代表的な役割●ホストコマンド応答●Write/Read 処理●キャッシュ制御(性能改善)●データリトライ/エラー処理●セキュリティ機能●自己診断処理(SMART)●低消費電力制御 etc.量産確認量産販売応用技術・営業推進製造技術品質保証HostHard Disk DriveSAS/SATAHDDHeadVCMSPMコマンド・データ転送Host SystemDRAMSoCプリアンプ制御用ICCPU(0,1)+ファームウェアモータドライバーデータの流れファームウェア制御製品設計マーケティングコア技術製造品質SOC開発設計開発試作・設計確認妥当性検証製品技術・コントローラ技術・要素技術事業企画・応用技術・営業推進先行技術開発・海外研究開発拠点生産技術Toshiba Electronic Devices & Storage Corporation先行技術開発 数年先のHDD大容量化実現に向けた技術としてエネルギーアシスト磁気 要素技術開発 HDD は100種類以上の部品で構成されており、その骨格を形成するのHDD新製品開発の流れクラウドサービスや動画配信の急成長、生成AIやデータサイエンスの普及により、世界のデータ量は爆発的に増加しています。さらに、自動 運転やドローンなど次世代技術の本格化により、この潮流は今後ますます加速するでしょう。膨大なデータを支えるのが、データ社会のインフラストラクチャーであるデータセンターです。その中核を担い、ストレージの約8割を占める圧倒的なシェアを誇るのがHDDです。当社は、 技術革新を通じてHDDの大容量化と高性能化を追求し、研究開発から製品化まで一貫して取り組んでいます。急増するストレージ需要に応えることで、IT社会の持続的な発展に貢献します。拡大を続けるデータ社会の基盤として、当社のHDDは未来に向けて進化を加速させます。技術革新を原動力にHDDの進化を推進し、唯一の日本HDDメーカーとしてIT社会に貢献しています。34(※1)TCO:Total Cost of Ownership/総所有コストElectronic Devices & Storage Solutionsる必要があります。またHDDはOS・アプリケーションによってさまざまなアクセスシーケンスを受け、そのシーケンスに適応して、HDDの性能を最大化することが求められます。ファームウェアはHDDの頭脳とも呼べる部分で、これらの課題を解決するためにHDDの動作全体を制御し、HDDのデータ信頼性の確保、低消費電力化、性能最適化を実現しています。お客様に満足していただける製品をハードウェアとソフトウェアの力で実現するのがファームウェア開発です。近年はデータ解析やプログラミング開発に生成AIを導入し、作業効率化を図るなど、開発環境も常に進化を遂げています。ファームウェアの制御ブロック、および代表的な役割● I/Fファームウェア(CPU0): ホストシステムとのコマンドのやり取りと、HDDの動作を制御するプログラム● サーボファームウェア(CPU1): ヘッドを媒体上で移動・静止させる高精度な位置決め制御プログラムや要素技術開発から提案された様々な技術を集結して具現化することで製品化を行っています。また、生産・製造・品質などの幅広い部門と連携しながら、製品設計を行い、試作から量産にいたるまでの全過程を牽引します。容量・性能・品質を向上させ、より優れた HDD を世の中に送り出すことを目指しています。 技術面では、2005年に世界で初めて垂直磁気記録方式を商品化し、2021年には当時世界初となる磁束制御型マイクロ波アシスト磁気記録 (FC-MAMR: Flux Control Microwave Assisted Magnetic Recording) を採用した機種を市場投入しました。さらに2025年には、業界初となる磁気ディスク12枚実装の検証に成功し、HDD の大容量化に向けた新たな可能性を切り拓いています。今後は、次世代磁気記録技術である熱アシスト磁気記録(HAMR)をはじめ、革新的技術の導入を通じてさらなる容量拡大と性能向上を着実に実現し、リーディングエッジ HDD 製品を提供し続けます。(※2)出典:TSR 2025年11月時点ファームウェア開発 HDDはTCO(※1)を最適化させるために容量を拡大し、消費電力を低下させ大容量HDD製品設計 データーセンター顧客のニーズをもとに製品仕様をまとめ、先行技術開発記録・再生技術開発と信頼性技術の両立、材料や生産技術に踏み込んだトライボロジーコントロール、磁気ディスク・ヘッド相対位置のナノスケール 制御などの研究開発を行っています。多岐にわたる技術を扱うため、各種 シミュレーションや最新鋭の機械学習アルゴリズムによるデータサイエンスを活用しながら、各分野のエキスパートと共に最先端技術の開発に挑戦しています。MAMR(マイクロ波アシスト磁気記録)HAMR(熱アシスト磁気記録)磁気ヘッド1ビットに相当する磁石(幅は9~10nm)1ビットに相当する磁石(幅は9~10nm)半導体レーザースピントルク発振素子マイクロ波近接場光磁気ディスク磁気ヘッド磁気ディスク部品構成位置制御技術ヘリウム長期封止多枚数積層レーザによる溶接アクチュエータ高速化メディア積層技術トラッキングトラッキングシーク高速応答 が要素技術開発です。機械図面やプリント基板図面を作成し、要求仕様に 応じたハードウェア設計を行っています。開発領域は、ナノオーダーの 微細位置制御技術、ヘリウム長期封止、アクチュエータの高速化、磁気 ディスク積層技術、筐体振動抑制技術など多岐にわたります。これらの 技術を結集し、革新的な製品を創出することに挑戦しています。 東芝は1967年に HDD 事業へ参入して以来、半世紀以上にわたり最先端技術を投入し続け、高度な技術力を培ってきました。HDD の研究開発・設計・製造には高い専門性が求められ、1990年代には世界に約50社のメーカーが存在していましたが、現在では統廃合を経てわずか3社のみとなりました。このような参入障壁の高い業界において、当社は唯一の日本企業として、世界の HDD 市場で重要な役割を担っています。特に、2024年から2029年にかけてデータセンター向け HDD 市場は容量ベースで年平均26%(※2)の成長が予測されており、当社は今後も技術力を最大限に発揮し、データ社会の発展を支えていきます。東芝デバイス&ストレージ株式会社Topics 拡大する市場とHDD大容量化の先端技術ストレージ(HDD:ハードディスクドライブ)分野
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