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CSR 企業の社会的責任

2006年4月25日、タイでステークホルダー・ダイアログを開催しました。日本以外では初めての開催となります。タイ国立開発行政大学のDr. Jureeをファシリテーター(司会)にお迎えし、社会貢献や環境、エネルギー問題など専門分野の異なる有識者の方々4名にご出席いただきました。東芝からはCSR本部長、タイ東芝グループ各社の社長をはじめ多くの関係者が出席し、当日は、様々な視点から東芝グループに対するご意見をいただきました。

日時 2006年4月25日(火曜日)9:30〜13:00
場所 タイ・バンコク
テーマ 東芝グループのCSR活動について

ステークホルダー・ダイアログの写真

ダイアログの一部をご紹介します。

Dr. Juree(司会):

CSRは西洋の考え方で、MBAコースでも教えられています。しかし、東洋にも同様な考え方があります。それはTRUST(信頼・信用)と言われ、企業と従業員との信頼、ビジネスパートナーとの信頼、サプライヤーとの信頼などがその例であり、これにより「契約」という形をとらなくてもビジネスができる。今日のCSRの背景には、PRESSURE(外圧)、PRINCIPLE(原則)、PROFIT(利益を維持するための必須事項)があります。東芝のCSR 活動は国連のグローバル・コンパクトに基づいており、大変共感を持っています。皆様からタイ東芝や東芝グループへのご意見、ご指摘をお願いします。

Sumalee Chartikavanij 氏:

CSRは、リーダー自らが情熱、信念をもって率先して行うことが非常に重要だと思います。一消費者としての立場で東芝の活動をみると、商品だけではなく「タイの生活がよくなるためにどうしたらいいか」というメッセージがこめられていると思います。例えば、蛍光灯を一本買うと0.5バーツが障がい者のための基金に寄付されるといった地道な活動を長年続けていることに感心しました。

Dhipavadee Meksawan 氏:

昨今は、人々がHeritage(自国の伝統、文化)を大事にしないことを懸念しています。東芝グループには、共通の価値観を持った上でその国の文化や考え方を尊重した活動をすることを期待したいです。また、社会的責任についてはTRUST(信頼)を大事にし、信頼できる品質はもちろんのこと、価格を抑えることで利益を還元するという形での貢献もあるのではないでしょうか。生活水準がより向上するための製品を世に送り出していって欲しいと思います。

Piyasvasti Amaranand 氏:

エネルギーと環境に関してコメントをしたいと思います。発電設備も提供している東芝グループには、第1に環境を配慮した製品づくりを通しての貢献、そして第2に、生産工程など事業活動での環境配慮技術の開発に期待したい。電力の供給については太陽光や風力などの代替エネルギーはまだ大規模な活用は期待が難しく、石炭火力のクリーン化の推進や原子力発電などの方が途上国には有効であると考えています。ぜひこの分野でも東芝グループに期待したいです。 廃棄物の処理やオフィスでの省エネルギーなど、タイではまだまだ改善の余地があり、東芝には社会に影響を与えるリーダー役になって欲しいと思います。

Chok Bulakul氏:

グローバル企業は株主利益だけではなく次世代にインスピレーションや目的を与えるような活動をして欲しいと思います。ビジネスとは目標をもって社会に貢献することだと信じています。私の会社はグローバル企業ではなく中小企業ですが、例え規模が小さくても社会の見本となりたいとの思いから、自然に触れることの重要さを次世代に体験してもらうためのエコツアーを実施しています。

Dr. Juree(司会):

さて、東芝グループはCSRレポートでも紹介されている通り着実にCSR活動を行っています。タイ東芝グループとしてはどのような活動をするべきと思いますか?どの分野に集中してやるべきでしょうか?

Dhipavadee Meksawan氏:

従業員への貢献を重視すべきだと思います。退職後の再雇用制度など従業員に多様な働き方の選択肢を提供することもCSRではないでしょうか。また、従業員自らが参加できる活動を提供することもCSRだと思います。次に顧客への貢献。企業間の競争に注力するあまり、表面的なものにこだわり過ぎないようにして欲しい。例えば長く使ってもらう製品を作るという発想、省エネルギー製品の開発などでCSRを実施して欲しいと思います。最後に社会のためのCSRを実施すること。企業がグローバル化すると無国籍になりがちですが、それぞれの地域の文化、伝統、価値観を尊重して活動してこそグローバル企業であると思います。そして、利益を再配分することで各国の社会格差をなくすことに貢献して欲しいです。

Piyasvasti Amaranand 氏:

東芝の事業はエネルギーと環境に関わるものが多いため、両分野に力をいれて欲しい。廃棄物処理やリサイクルなど、また社会のいろいろな問題の解決になるような活動も広めて欲しいと思います。例えば蛍光灯のリサイクルを実施していると聞きましたが、いろいろな分野の製品に展開していって欲しいと思います。

Sumalee Chartikavanij 氏:

「ハート」をもって真剣に活動することが非常に大事だと思います。一企業からはじめた活動を、社会に広めていくことも必要です。私は様々な企業に寄付の依頼をする機会がありますが、CSRに熱心な会社は活動への理解があり、反応がいい。そのような企業が、社会からの信頼を集めていくのではないでしょうか。

Chok Bulakul氏:

新製品を市場に導入する際には、必ず技術革新や新しい価値の創造につながるかを考えて欲しい。ただマーケティングの一環として新製品を次々と投入し、人々に買い替えを促すことには警告を発したいと思います。また、東芝の全ての製品のコンセプトにCSRの観点を入れ、それが消費者に伝わるようにして欲しいと思います。例えば製品にリサイクル比率や材料での環境配慮を記載することで、消費者が購入するたびに東芝のCSRを認識できるようにすることを期待します。

出席者

Sumalee Chartikavanij 氏の写真

Sumalee Chartikavanij 氏
President, Thai Women Watch
社会貢献活動家)

Dhipavadee Meksawan 氏の写真

Dhipavadee Meksawan 氏
Permanent Secretary, Ministry of Culture
(タイ文化省事務次官)

Piyasvasti Amaranand 氏の写真

Piyasvasti Amaranand 氏
President, Energy for Environment Foundation
(元エネルギー政策省長官)

Chok Bulakul 氏の写真

Chok Bulakul 氏
Managing Director, Farm Chokchai Group
(若手起業家)


司会

Juree Vichit-Vadakhan 氏の写真

Juree Vichit-Vadakhan 氏
President, Center for Philanthropy and Civil Society, National Institute of Development Administration (NIDA)
(タイ国立開発行政大学、フィランソロピーセンター長)

ご意見を受けて

Kobkarn Wattanavrangkulの写真

東芝タイ社 会長 Kobkarn Wattanavrangkul

今回ご意見をいただき、東芝グループが社会に提供することができる価値は何か、あらためて認識することができました。今後は、自国の文化や価値観を大切にした上で、イノベーションで社会をよりよいものとし、社会からの信頼を高めていきたいと思います。

ステークホルダーとの対話を大切にしていきます

清川佑二の写真

(株)東芝 専務 CSR本部長(当時) 清川佑二

グローバルに事業を展開する企業として、それぞれの国や地域の文化や慣習を尊重し、対話を重ねながら事業活動を行うことが相互の持続的な発展につながっていくと考えています。今後も各地域で、一人ひとりの従業員によるコミュニケーションに加えて、今回のような対話の機会を設け企業活動の改善につなげていきたいと思います。

注)情報・役職等は2006年4月時点のものです。



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