都市対抗代表決定リーグ戦初戦　大激戦を制す! 代表権獲得へ王手！

第93回都市対抗野球大会　西関東予選　代表決定リーグ戦がいよいよ始まった。
東芝は2年振り43回目の出場を目指してENEOSとの初戦を迎えた。
ENEOSは、今年の長野大会を準優勝、九州大会は優勝している等好調を維持している。
ENEOSとの今年の対戦成績は1勝1敗。2試合共に延長戦となる白熱した試合での勝ち負けとなっている。今日も予想通りの大激戦となった。

東芝はこの大切な1戦の先発を右腕吉村投手に託す。
一方のENEOSは右腕の関根投手が先発してきた。

東芝の打線は、1番センター長沢、2番DH金子、3番ショート田中、4番セカンド松本、5番サード吉田、6番ライト石川、7番ファースト福山、8番キャッチャー中村、9番レフト小川選手で初戦に臨む。

先に得点したのは2回の東芝。1死から6番石川選手がレフトへの安打で出塁すると、続く福山選手がライトポール近くのスタンドへ放り込む2ランホームランを打ち幸先よく2-0と先行する。
更に東芝の攻撃は続く。4回は1死からショートのエラーで吉田選手が出塁すると、続く石川選手との間でセンターへのヒットエンドランが決まり1死1・3塁とする。続く福山選手が四球を選んで1死満塁とすると、中村選手がセンターへ犠牲フライを打ち1点を追加して3-0とする。
吉村投手は今日も安定した投球を展開する。4回までに6個の三振を奪い3安打に抑える。5回には2本の安打を打たれて1死1・3塁のピンチを招くが、続く打者をショートゴロダブルプレーに打ち取って相手の反撃を許さない。

ピンチを凌ぐと再びチャンスが来る。ENEOS は4回2死から左の加藤投手を投入してきたが、5回には先頭の金子選手がライトへの安打で出塁する。犠打で2塁へ進むと、松本選手がセンターへ安打して作った1死1・3塁から、吉田選手がきっちりセンターへ犠牲フライを打ち1点を追加。4-0として前半戦を優位に立って折り返す。

6回少し疲れが見え始めた吉村投手に対してENEOS打線が反撃してきた。1死から安打と2塁打で1死2・3塁を作られると、セカンドゴロの間にまず1点を失う。更に左中間とセンターオーバーの2塁打を連打されて、この回計3点を奪われて4-3となる。

1点差に追い上げられて流れがENEOSサイドに向いたかと思ったが東芝も直ぐに取り返す。6回の裏の攻撃で先頭の福山選手が変わった右腕糸川投手からセンターへの安打で出塁し、2死3塁となったところで打席に立った長沢選手が右中間への2塁打を放ち1点を追加して5-3とし、取られたら直ぐに取り返す。
この1点はダメージを与えたと思ったが、ENEOSもあきらめてくれない。7回1死から死球の走者を1塁において、2番バッターにライトポール際に2点本塁打を打たれて試合は振り出しに戻ってしまう。
5-5。
勝負は追いついた方が有利な流れになるのが通常。その上に7回の裏からはENEOSのマウンドには抑えの柏原投手を起用してきた。しかし東芝も意地を見せる。7回は先頭の田中選手と続く松本選手がセンターへ連打を放ち、犠打で1死2・3塁とする。続く石川選手はセカンドゴロに倒れるが、福山選手が敬遠気味の四球で出塁した2死満塁から中村選手が値千金のセンターへのタイムリーを放ち、2人のランナーを生還させ直ぐに勝ち越す。7-5。

東芝のマウンドには7回の同点後から、吉村投手に変わって右腕善投手を上げる。善投手は緊張感の高い試合の中、コントロールとキレの良い持ち前の投球を展開して、ENEOS打線にフルスイングをさせない。激戦に終止符を打ってくれたのは、この善投手の落ち着いた投球であった。7-5で勝利。

今日の試合は、社会人野球の精神力や技術力の高さが溢れた素晴らしい試合であり、両チーム13安打ずつを打ちあう意地のぶつかり合いであった。接戦の勝ち負けを決めた要員の一つとして考えられるのは、東芝の2点が外野フライの犠打での得点であったように、チャンスを確実に得点に結びつける事ができた点や、追い上げられても直ぐに突き放す事ができた点にあると思う。
結果はプロセスの成果物である。是非明日も大勢の方々に横浜スタジアムに足を運んで頂き、チームのこれまでの努力を勝利に結びつけて代表の座を掴むよう力強い応援をいただきたいと思う。