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第47回
社会人野球日本選手権大会 1回戦

2022年10月30日(日)17:59〜21:20
試合時間:3時間21分 京セラドーム大阪

東芝ブレイブアレウス 7 − 5 バイタルネット
 7 
東芝ブレイブアレウス
 5 
バイタルネット
試合結果のスコアボード
チーム名 1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
東芝 0 2 2 0 1 0 2 0 0 7
バイタルネット 0 0 0 0 1 0 2 2 0 5

【本塁打】--- 【三塁打】福山 亮 【二塁打】小川 裕生、田中 達朗、金子 聖史
【バッテリー】 【投手】粂 直輝―藤村 哲之―松山 仁彦―吉村 貢司郎 【捕手】中村 浩人

レビュー

第47回社会人野球日本選手権大会1回戦はバイタルネット相手に7−5で勝利。

日本選手権初戦の相手、バイタルネットは先日行われた伊勢・松阪大会の準決勝で対戦し11−0(7回コールド)で勝利している。

先発ピッチャーはバイタルネットが主戦松本投手。東芝は伊勢・松阪大会のバイタルネット戦で7回参考記録ながら完全試合を達成した新人の粂投手で始まった。

東芝の先発オーダーは1番センター岡部、2番ショート田中、3番セカンド松本、4番サード金子、5番ファースト福山、6番レフト小川、7番ライト石川、8番キャッチャー中村、9番DH谷川。

先制したのは東芝。2回1死から6番小川選手が左中間への2塁打でチャンスを作り、7番石川選手がセンターへのタイムリーヒット(1−0)を放つ。ベテラン2人の活躍でどうしても欲しかった先制点を挙げる。その後、2死2塁から9番谷川選手がライト線への痛烈な2塁打を放ち2点を先制(2−0)。

3回の東芝も攻撃の手を緩めない。先頭の2番田中選手が高目のストレートを叩きレフトへの2塁打でチャンスを作り、3番松本選手が変化球を上手く拾いライト前ヒットで無死1、3塁とする。ここで4番金子選手が低めの変化球を捉え左中間を破る2塁打で2者が生還しリードを広げる(4−0)。金子選手は先日の伊勢・松阪大会から調子を上げており、今大会の初戦で主砲に長打が出たのはチームとしても大きい。

粂投手は4回まで相手打線にヒットを許すものの危なげない投球で無失点に抑える。特に右打者に対してはキレのあるストレートと変化球を上手く組み合わせ圧倒している印象。投手陣の中でも夏場以降大きく成長した選手の一人だと感じた。

5回の東芝の攻撃でベテランが仕事をする。先頭の2番田中選手がこの日3本目となるセンター前ヒットで出塁すると2球目に投手のモーションを完全に盗み盗塁成功。その後、四死球が絡み1死満塁となったところで6番小川選手の代打、吉田選手がライトへ飛距離十分な犠牲フライを打ち、貴重な追加点を奪う(5−0)。まだ中盤ではあるが相手は2番手の左投手、一気に畳みかけるチャンスということで代打を送った平馬監督の采配に選手が応えた。この場面、相手バッテリーからすると三振か内野ゴロダブルプレーが欲しいが、バットのヘッドを返さずフライになりやすい逆方向に押し込むことで飛距離が出やすく、経験豊富な吉田選手らしい当りとなった。

その裏1点を失い5回終了5−1で試合は後半戦へ。

6回の守りからは先日行われたU-23ワールドカップの社会人日本代表にも選出された藤村投手がマウンドに上がる。2死から2塁打を打たれるも無失点に抑える。

7回の東芝の攻撃は先頭の4番金子選手がヒットを打ち無死1塁。続く5番福山選手が低めの変化球を捉え右中間へのタイムリー3塁打で追加点(6―1)。中村選手にもタイムリーヒットが飛び出し、更にリードを広げる(7−1)。ここまでは完全に東芝ペースで試合を進める。

7回の裏も藤村がマウンドへ。先頭打者にヒットを許し、続く打者をセカンドゴロに打ち取ったが失策となり無死1、2塁となる。その後、連打を浴び2点を失う(7−3)。

8回の攻撃、東芝としては何とか1点が欲しい場面だが3者凡退。嫌な流れで守りに入る。

8回裏、2失点の藤村投手に変わり左腕の松山投手がマウンドへ、ここでも7回に続き内野手の失策が出た。先頭打者がショート悪送球で出塁、尚も後続にヒットと犠飛を許し2点を失う(7−5)。2点差に詰め寄られ1死2塁となったところで、先日のプロ野球ドラフト会議でヤクルトスワローズから1位指名を受けた吉村投手にスイッチし圧巻の投球でピンチを切り抜ける。

9回の吉村投手も150キロを超えるストレートとキレのある変化球で打者を翻弄。結局打者6人から3つの三振を奪う投球で、バイタルネット打線の勢いを完全に止めた。
試合はそのまま7−5でゲームセット。

この日の攻撃は先制と中押し、また進塁打や犠飛など途中までは素晴らしい内容。追い上げられた8、9回の淡白な攻めや送りバント失敗は反省点。
また守備では内野手の2つのエラーが失点に絡んだ。ミスは出るものだが次に誰がカバーするかが大事なので、その辺りも投手、野手で助け合い次戦に向けて修正してもらいたい。

2回戦はNTT西日本vs鷺宮製作所の勝者と対戦。どちらが来ても強敵ではあるので、残りの期間でしっかりと準備をして挑んでもらいたい。