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第47回
社会人野球日本選手権大会 2回戦

2022年11月4日(金)13:58〜16:44
試合時間:2時間46分 京セラドーム大阪

東芝ブレイブアレウス 1 − 0 鷺宮製作所
 1 
東芝ブレイブアレウス
 0 
鷺宮製作所
試合結果のスコアボード
チーム名 1 2 3 4 5 6 7 8 9 合計
鷺宮製作所 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
東芝 0 0 0 0 0 0 0 0 1X 1

【本塁打】--- 【三塁打】--- 【二塁打】吉田 潤
【バッテリー】 【投手】藤村 哲之―吉村 貢司郎 【捕手】中村 浩人

レビュー

第47回社会人野球日本選手権大会2回戦は鷺宮製作所相手に1−0(9回サヨナラ)で勝利。

日本選手権2回戦の相手、鷺宮製作所。3月のスポニチ大会予選リーグで対戦し3−8で敗戦。

先発ピッチャーは鷺宮製作所が経験豊富な野口投手。東芝は2年目ながら主戦の藤村投手。安定感ある技巧派左腕対決で始まった。

東芝の先発オーダーは1番センター岡部、2番ショート田中、3番セカンド松本、4番サード金子、5番ファースト福山、6番DH吉田、7番レフト石川、8番キャッチャー中村、9番ライト太田。1回戦ではスタメンを外れていたベテランの吉田選手と新人の太田選手がスタメン出場となった。

試合は序盤から両チーム先発投手がコントロール良く、相手打線を翻弄。両チーム共にランナーを出すが、ダブルプレーなどで無得点が続く。

迎えた4回、東芝の守りでファインプレーが出た。1死から相手2番打者の打球は左中間へ。打った瞬間はヒットを確信したが、センター岡部選手が猛チャージ、最後はスライディングをしながら好捕。スタートと判断が抜群に良く投手を助ける大きなプレーとなった。

その裏の攻撃は3番松本選手から。相手内野手の守備位置が深いと見るや、セフティバントを試みるも間一髪アウト。ヘッドスライディングで何とか出塁しようとする気持ちの入った打席となった。

中盤以降も野口投手、藤村投手の緩急を駆使した投球が光り、両チーム無得点が続く。特に東芝打線は2回〜7回までをノーヒットに抑えられた。

8回、東芝の守りでピンチを迎える。先頭打者に四球、送りバントを決められ1死2塁となったところで好投の藤村投手に代わり、初戦でも好リリーフのエース吉村投手にスイッチ。続く打者を三振とレフトファールフライでピンチを凌ぐ。

その裏、東芝の攻撃で鷺宮製作所は東北楽天イーグルスからドラフト2位指名を受けたエースの小孫投手がマウンドに上がる。150キロを超える力強いストレートが魅力の投手。この回先頭のベテラン吉田選手がストレートを捉えレフトへの2塁打でチャンスメイク。代走に俊足の長沢選手が入り、続く6番石川選手が送りバントを小孫投手のナイスフィールディングで間一髪3塁タッチアウト。
後続が倒れこの回も無得点に終わる。

試合は0−0のまま9回へ、東芝は8回に続きピンチを迎える。先頭打者にヒットを許し続く打者はサードゴロ。ダブルプレーかと思われたがサードの悪送球で無死1、2塁のピンチとなる。ここで相手は4番打者。送りバントも考えられるが強攻策で吉村投手のギアも上がる。カウント3−2となり最後は変化球かと思われたが、インコースのストレートで空振り三振。中村捕手の強気のリード、要求通りに投げた吉村投手の素晴らしいコントロールで先ずは1アウトを取る。続く打者をショートゴロに打ち取り2死1、3塁、1塁ランナーに盗塁を決められ2死2、3塁となったところで東芝にアクシデントが起きた。ファーストにファールフライが上がり福山選手が懸命に追って飛び込むもあと一歩届かない。福山選手はフェンスに激突し負傷交代となってしまうが、このピンチを何としても切り抜けるという気迫溢れるプレーとなった。結局この打者も最後は空振り三振に倒れ無失点に抑える。

9回裏、東芝の攻撃。負傷交代の福山選手の気迫が乗り移ったかのように先頭の1番岡部選手が初球のストレートを捉えレフト前ヒットで出塁。2番田中選手が送りバントを決め1死2塁サヨナラのチャンス。3番松本選手は四球を選び、続く金子選手は変化球をレフト前に運び1死満塁となる。ここで途中出場の2年目大庭選手がカウント3−2まで粘り、最後はストレートに詰まりながらもライトへのサヨナラヒット(1−0)で試合終了。

この日は投手陣がよく踏ん張った。先発の藤村選手が丁寧な投球で8回途中まで無失点に抑える好投。両コースへのコントロールの良さと奥行きを使った投球で抜群の安定感。またリリーフの吉村投手も奪三振率の高さが素晴らしく相手を圧倒。 最後に試合を決めた大庭選手は日頃の練習への直向きさがサヨナラの場面での1本に繋がったと言っていいだろう。

これでチームはベスト8進出、3回戦(準々決勝)は強豪トヨタ自動車との対戦。次戦もサヨナラ勝ちの勢いそのまま試合序盤から東芝のペースで進めてもらいたい。