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ジャパンラグビートップリーグ
2018-2019 第1節

2018年8月31日(金)19:30〜 秩父宮ラグビー場

東芝ブレイブルーパス 20 − 26 キヤノンイーグルス
20
東芝ブレイブルーパス
26
キヤノンイーグルス
試合結果のスコアボード
チーム名 時間 T G P・G D・G 小計 合計
東芝ブレイブルーパス 前半 2 2 0 0 14 20
後半 0 0 2 0 6
キヤノンイーグルス 前半 1 0 2 0 11 26
後半 2 1 0 1 15

出場メンバー

  • 1三上 正貴
  • 2湯原 祐希
  • 3浅原 拓真
  • 4梶川 喬介
  • 5ロス・ハイレットペティ
  • 6リーチ マイケル
  • 7山本 紘史
  • 8徳永 祥尭
  • 9藤原 恵太
  • 10マイク・ハリス
  • 11宇薄 岳央
  • 12増田 慶介
  • ○13リチャード・カフイ
  • 14ジョネ・ナイカブラ
  • 15コンラッド・バンワイク
  • 16森 太志
  • 17橋本 大吾
  • 18知念 雄
  • 19小瀧 尚弘
  • 20ヘンコ・フェンター
  • 21藤井 淳
  • 22中尾 隼太
  • 23松延 泰樹

○印 ゲームキャプテン

交替
交替前半の一覧表
前半
   
交替後半の一覧表
後半
13分森 太志(湯原 祐希)入替
27分ヘンコ・フェンター(山本 紘史)入替
松延 泰樹(ジョネ・ナイカブラ)入替
橋本 大吾(三上 正貴)入替
36分知念 雄(浅原 拓真)入替
藤井 淳(藤原 恵太)入替
小瀧 尚弘(梶川 喬介)入替
一時
一時の前半一覧表
前半
  
一時の後半一覧表
後半
  
カード
カードの前半一覧表
前半
  
カードの後半一覧表
後半
  
トライ
トライの前半一覧表
前半
11分リーチ マイケル
16分コンラッド・バンワイク
トライの後半一覧表
後半
  

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レビュー

8月の最終日。
いよいよ、東芝ブレイブルーパスの2018-19トップリーグが開幕しました。
今シーズンも、チームスタッフの普及担当が、チーム関係者ならではの視点で、皆様に試合のレビューをお送りいたします。
今年は、昨シーズンより一層楽しんで頂けるレビューにしてまいります。今シーズンも、どうぞ宜しくお願いいたします。
今節の注目は何と言っても、新加入のこの3選手です。5番 ロス・ハイレットペティ、10番 マイク・ハリス、14番 ジョネ・ナイカブラ。
ロスは来日1か月足らず、マイクは2か月。そしてジョネは、7月のセブンスW杯出場を終えてまだ間もない時期。
3選手ともチームに合流してまだ日が浅いにも関わらず、それぞれ能力の高さが光り、開幕戦のスタメンに名を連ねました。
試合前の小雨は止んだものの、この時期特有の蒸し暑さの影響が懸念される中、東芝のキックオフで試合は始まりました。
序盤は、ボールを上手く繋ぎ攻撃を継続させますが、ボールが手につかないスリッピーな気候ということもあり、良いところまでいくも、ミスによりなかなか繋ぎ切ることができません。

前半5分:東芝のボールをターンオーバーしたキヤノンがすかさず攻撃に転じ、4フェーズでトライまでもっていきます。(東芝0-5 キヤノン)この反省点は以下の2点であると考えられます。

  1. 敵陣で我慢強くボールをキープ出来なかったこと
  2. ターンオーバーされたあとにミスタックルを連発し相手に勢いを与え、最短フェーズでトライを与えてしまったこと

敵陣でターンオーバーされても、素早く対応してしっかりとその勢いを一度止めていれば防ぐことができた失点だけに、ここは、今後も試合中に完結すべき修正点です。

前半11分:先制点を取られたリスタートのキックオフ直後に得たPGは惜しくも外れたものの、6番リーチの個人技で約30mを一人で突破し、悪い空気を個の力で打ち破ります。(東芝7-5キヤノン)
これはもちろん、単なる個人技から生まれたものではなく、チーム全体のスペースの共有やコミュニケーションがあってこそのトライです。
その後も流れを掴み、相手の攻撃をしっかり止めてボールを奪うと、一人一人が先ほどのリーチの様に一歩でも前へボールを運ぶという意志のもと、ドライブし続け継続し、敵陣ゴール前まで攻めこみます。

前半16分:東芝のこの一つ一つの攻撃によりゲインラインを下げられたキヤノンのディフェンスが内に寄らざるをえず、そこから生まれた数的有利な状況から、最後は15番バンワイクがトライします。(東芝14−5キヤノン)
その後、ゴール前まで攻め込まれるも、粘り強い東芝らしいディフェンスから7番山本が相手のボールを奪い、チームとしての組織ディフェンスと個人の機転がうまく融合しピンチを脱します。

前半29分:しかし、些細なペナルティから簡単に3点を与えてしまった局面は、非常に問題視するべきところです。(東芝14−8キヤノン)
それでも、直後のキックオフからキヤノンの選手が蹴り返したキックを11番宇薄がチャージし、相手に流れを渡さない執念によってチームを鼓舞します。その効果が、常に敵陣でプレーする状況をもたらし、ピンチを回避して攻撃時間を増やすことに繋がります。

前半41分:前半終了間際にスクラムからPGを与えてしまい、安易に3点を献上してしまったことが後々に大きく響きます。 このスクラムは、試合の胆でした。絶対にペナルティを避けなければならない場面でした。(東芝14−11キヤノン)

後半に入り、再度強みを活かした攻撃で流れを作ろうとしますが、ミスの連発からなかなかリズムを掴めません。
しっかりとキックでエリアを取って敵陣でのプレーを試み、もう少しのところまで追い込むことは出来ますが、キックによるエリアマネジメントにおいて相手を上回る事が出来ません。

後半10分:それでも、中盤でのラインアウトモールからは終始圧力をかけ、その攻撃からPGを追加します。(東芝17-11キヤノン)

後半12分:しかし、キックミスからディフェンスラインの整っていない部分を上手く走られ、逆転されてしまいます。(東芝17-18キヤノン)

後半16分:直後のキックオフ、11番宇薄の再三のタックルからPGで再逆転しますが、エリアの獲得で後手に回り、中々前半の様に敵陣深くまでは攻めこめません。(東芝20−18キヤノン)

後半24分:ディフェンスで粘ってキック合戦になんとか競り勝ち、敵陣30m付近でのスクラムでペナルティを奪い、ゴール前でのラインアウトまで攻め込みます。
この試合のターニングポイントを挙げるとすれば、このラインアウトモールです。
拮抗したキック合戦の中、少ないチャンスをモノにして、敵陣ゴール前で得意なパターンを得たときは、優勝を目指すチームは必ずそこで得点しなくてはいけません。
しかし、このシーンの結末は、モールを押し切れずに崩れ、その後のハンドリングエラーでマイボールを手放し、その後ペナルティも犯してしまう、という最悪の結果となりました。
ここという場面で確実に得点出来ずミスで終わる。それどころかむしろペナルティまでしてしまい、エリアも返されてしまう。
相手ではなく自分たちの問題でチャンスを失い悪い流れをズルズルと引きずり、更なるピンチを招いているのです。
そうなると、相手は勢いに乗り、色々なプレーを上手く進められてしまいます。

後半28分:ペナルティから簡単に自陣深くまで攻め込まれ、技ありのドロップゴールを決められて逆転されてしまい、再度流れがキヤノンに傾きます。(東芝20−21キヤノン)
残り10分で1点差。まだまだ焦る時間帯ではありませんでしたが、少しずつ連携が合わずミスを連発してしまいます。
終盤流れを変えたのは、間違いなく途中出場のリザーブの選手たちです。彼ら一人一人の力強いドライブでハーフウェイ付近からジリジリと攻め込み敵陣22m内へ攻めこみます。このアタックは、ミスもなく非常に高い集中力を感じました。
しかし、継続した攻撃の中でも、ちょっとした判断の迷いで結果は大きく180度変わってしまいました。

後半35分:DGを狙ったボールはチャージされ、そのまま自陣まで戻されてトライを奪われてしまいます。(東芝20−26キヤノン)
このアタックは、キックを選択せず、何としても最後まで我慢強く攻め続けて欲しい、そこに東芝の拘りをもって欲しい。そう思われた方々も多かったのではないでしょうか。やはり応援して下さっているファンの皆様へ「これぞ東芝」と思わせる拘りをお見せすることは、常に我々の至上命題であると思います。
その後、ラスト3分では時すでに遅く、そのままの点差を詰めることはできないまま、ノーサイドとなりました。(東芝20−26キヤノン)

開幕戦は、非常に難しい試合です。敗因には様々な要因が考えられます。
大事なことは、負けをしっかりと認めて受け入れ、それを糧に成長することです。
初戦を落としてしまったことは非常にネガティブな状況ですが、「まだ開幕戦」とポジティブに捉える考え方も大事です。
決して諦めること無く最後までACTIONすることが我々のスタイルです。
次節は、スローガンのようにBraveなActionが出来るよう、もう一度しっかりと準備いたします。
次節も、皆さまどうぞ、応援のほど宜しくお願いいたします。