ジャパンラグビートップリーグ
2018-2019 第7節
2018年10月20日(土)13:00〜
三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 ラグビー場
東芝ブレイブルーパス | 26 − 45 | Honda HEAT |
- 26
- 45
チーム名 | 時間 | T | G | P・G | D・G | 小計 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
前半 | 2 | 2 | 0 | 0 | 14 | 26 | |
後半 | 2 | 1 | 0 | 0 | 12 | ||
前半 | 3 | 3 | 0 | 0 | 21 | 45 | |
後半 | 4 | 2 | 0 | 0 | 24 |
出場メンバー
- 1橋本 大吾
- 2森 太志
- 3知念 雄
- 4梶川 喬介
- 5小瀧 尚弘
- 6松田 圭祐
- 7藤田 貴大
- 8山本 紘史
- 9小川 高廣
- 10中尾 隼太
- 11宇薄 岳央
- 12増田 慶介
- ○13リチャード・カフイ
- 14ジョネ・ナイカブラ
- 15コンラッド・バンワイク
- 16湯原 祐希
- 17田中 圭一
- 18深村 亮太
- 19梁 大煐
- 20李 聖彰
- 21藤井 淳
- 22ジョニー・ファアウリ
- 23松岡 久善
○印 ゲームキャプテン
交替
前半 | ||
---|---|---|
35分 | ジョニー・ファアウリ (リチャード・カフイ) | 入替 |
後半 | ||
---|---|---|
23分 | 李 聖彰(藤田 貴大) | 入替 |
27分 | 藤井 淳(小川 高廣) | 入替 |
湯原 祐希(森 太志) | 入替 | |
深村 亮太(知念 雄) | 入替 | |
33分 | 梁 大煐(松田 圭祐) | 入替 |
松岡 久善(宇薄 岳央) | 入替 | |
38分 | 田中 圭一(橋本 大吾) | 入替 |
一時
前半 | |
---|---|
後半 | |
---|---|
カード
前半 | |
---|---|
後半 | |
---|---|
トライ
前半 | |
---|---|
22分 | ジョネ・ナイカブラ |
26分 | ジョネ・ナイカブラ |
後半 | |
---|---|
19分 | 知念 雄 |
30分 | ジョネ・ナイカブラ |
ついにTLも最終節となりました。
ここまでの戦績は2勝4敗と、予想していなかった結果となってしまいました。
応援して下さる皆さまにとって、非常にフラストレーションの溜まる結果であったと思いますが、東芝のこだわりや意地が伝わるメッセージ性のあるプレーをして、今後に繋がるような試合をするために、最終節ホンダ戦へ向けての準備を行いました。
まずは、現実をしっかり見つめなければなりません。
過去の栄光やイメージを捨てて、今の姿をしっかりと認識するところから始めなくてはいけません。
そのためには、何が出来てどこが不充分なのか、通用する部分とそうでない部分はどこなのか、という点を確認した上で、限られた時間の中、こだわるポイントを絞ります。
FWからは、選手たち自らの「モールにこだわりたい」という強い意志がありました。
今シーズンは、選手自らこだわりたいポイントを伝えてくることが少なかっただけに、自主性を重んじ今後の成長にかけるためにも、ここは一つのポイントとしました。
そのこだわりに向け、オフの日にも、選手同士で呼びかけて集まり、サインの確認など細かい部分まで入念にチェックしました。
今節は、三上、浅原、徳永、リーチの日本代表選手4名が代表活動のため出場できない中でどう戦うのかが焦点になっていたので、FW自らがこだわるポイントを提言できたことはとても良かったのではないかと思います。
BKは、FWを存分に活かすために、エリアマネジメントをしっかりと行うこと、セットプレーから強いランナーを使うということの二点をポイントにあげました。
この試合は、最近のTLチームには非常に珍しい、スタメンが日本人のみという和製FWであっただけに、BKのゲームコントロールとエリアマネジメントは非常に重要になります。
メンバー発表当日、久しぶりのスタメン出場の6番松田、怪我からの公式戦復帰となる17番田中、東芝での公式戦デビューの19番ヤンと20番李の4人が新たにメンバー入りしました。中でも、20番李は5年目にして初の出場ということで、本人も非常に気持ちが入っておりました。
メンバーが確定すると、練習も更に熱を帯びます。
メンバー外の選手は、前節から引き続き良いプレッシャーを与え、スタッフの大きな声も飛び交い、全体の雰囲気はかなり高まってきました。
迎えた試合当日、ちょうど20年前の1998年、東芝府中vs本田技研鈴鹿として共に戦った、三重交通グラウンドスポーツの杜にて行われました。
会場を舞う強い風が試合の行方にどう影響するのか、という点もポイントになります。
13:00、東芝の風上からのキックオフで試合が始まります。
風上という優位性を活かし、ボールを動かしながら相手陣のスペースへボールを蹴り込みエリアを獲得していきます。
対するホンダは、外国人選手8人という強力な武器を軸に、ボールキャリー、ブレイクダウンの接点において激しくファイトしてきます。
ホンダの強力なランナーに対しても、低く前に出るディフェンスで我慢強く守りますが、反則とミスで自陣深くまで攻め込まれ、前半9分に先制トライ、15分にも追加点を奪われてしまいます。(東芝0−14ホンダ)
悪い空気が漂い始めますが、誰一人集中力を切らす選手はいません。
焦らずに、自分たちのやるべきことを遂行します。
前半22分:キックでしっかりと相手陣へ入り、ここでFWがこだわりを見せます。
敵陣22m付近でモールを形成し、ホンダの超大型FWに対して一歩も引くことなく10m以上押し込みます。そこからのボールをBKと連携して継続し、最後は14番ジョネがインゴールへ飛び込みます。(東芝7−14ホンダ)
このトライの勢いを繋ぐために、キックの攻防のあと、中盤から継続してアタックを続け、一人一人がドライブすることでジワジワと敵陣へ攻め込みます。
前半26分:継続アタックは敵陣深くに達しても集中力を切らすこと無く、最後はまたも14番ジョネが相手を振り切り、この日2つ目のトライをあげます。(東芝14−14ホンダ)
このトライは、東芝としての意地と執念が窺える、全員で獲り切ったトライでした。
連続で得点を重ねることは非常に大事で、何より皆の思いが詰まったトライによる得点は、
そのあとの展開にも勢いを与えます。
その後も一進一退の攻防が続き、攻め込まれる場面もありますが、FWがスクラムでこだわりペナルティーを獲得して、ピンチを脱します。
しかし、前半ラスト1分、ミスからボールを奪われると、東芝の足が止まったところを強力ランナーが次々と襲いかかり、我慢しきれずトライを奪われ、後半への勢いを失います。(東芝14−21ホンダ)
後半に入り、勢いに乗る相手の攻撃を、ディフェンスで魅せて止めます。
自陣22m付近まで攻め込まれたボールを7番藤田のジャッカルで何度も止め、5番小瀧の相手を抱え上げてターンオーバーする得意の通称「小瀧上げ」で粘り強く止めますが、アタックでは敵陣でのミスなどで中々ゴールラインに近づくことができません。
後半13分:ディフェンスでどれだけ粘っても得点に繋がらない中、後半最初の得点も、ホンダに先を越されます。(東芝14−28ホンダ) しかし、まだまだ誰の目にも諦めという色は見えません。
後半19分:直後のキックオフで5番小瀧のタックルによりターンオーバーすると、直後の
スクラムでプレッシャーをかけ、ボールキャリーも一人一人が縦への圧力をかけながら、ジリジリとゴールラインに迫り、最後は3番知念の巨体がラックを飛び越えポール下中央にトライをします。(東芝21−28ホンダ)
このトライで反撃の狼煙を挙げたかったのですが、逆に直後の後半23分のキックオフで相手に同じことをされてしまいトライを奪われ、またも突き放されます。(東芝21−35ホンダ)
残り15分で点差は14点。なんとしてもトライを奪いにいきます。
自陣からモールを15m押し込みながら、9番小川が上手く持ち出し11番宇薄へ、そのまま
敵陣へ攻め込むと、ホンダもたまらずペナルティー。キックで更に敵陣深く攻め込みます。
後半30分:ゴール前ラインアウトからモールを押し込んでトライライン目前まで迫り、またもペナルティーを獲得します。そのペナルティーに対して選択したスクラムを押し込みペナルティーを獲得すると、すかさずBKへ展開し、最後は14番ジョネが押さえ、トライを挙げます。(東芝26−35ホンダ)
しかし、反撃もここまででした。
ホンダは、キックを上手く使い東芝を自陣に釘付けにします。
それに対して、サインミスなどでターンオーバーされマイボールを確保できず、反撃の機会もないまま、更にホンダに2トライの追加点を与えて試合終了となりました。(最終スコア 東芝26−45ホンダ)
後半30分までは、意地もプライドもこだわりも見せてくれていただけに、最後の10分は非常に残念な結果となりました。
勝負の世界において勝たなければいけないことはもちろんですが、今後に向けてポジティブに考えるならば、随所にこだわりの部分が見受けられたという点があったということです。
特にFWのセットプレー、モールに対するこだわりを見られたのは、今後のカップ戦、順位決定トーナメント戦において、非常にプラスになると思いました。
しかし、現実は重くのしかかってきます。
TLホワイトカンファレンスは、最終的に6位となりました。
チームとしても大変悔しく、応援して下さる皆さまにリーグ戦を通して東芝らしさをたくさんお見せすることができなかったことは、非常に申し訳なく思っております。
しかし、まだ今シーズンは半分が終わったばかりです。
TLでの優勝は無くなりましたが、カップ戦の優勝の可能性はまだ残っています。
一試合でも多く、東芝らしい試合、想いの伝わる試合をするために、少ない時間の中でやるべきことをしっかりと精査して、チャレンジを続けていきます。
今シーズンの最終戦まで、変わらぬ温かい応援をどうぞよろしくお願い致します。