ジャパンラグビートップリーグ 2020 第2節
2020年1月18日(土)14:00〜
東大阪市花園ラグビー場
東芝ブレイブルーパス | 39 − 21 | NTTドコモレッドハリケーンズ |
- 39
- 21
チーム名 | 時間 | T | G | P・G | D・G | 小計 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
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前半 | 1 | 0 | 1 | 0 | 8 | 39 |
後半 | 5 | 3 | 0 | 0 | 31 | ||
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前半 | 1 | 1 | 0 | 0 | 7 | 21 |
後半 | 2 | 2 | 0 | 0 | 14 |
出場メンバー
- 1三上 正貴
- 2森 太志
- 3深村 亮太
- 4梶川 喬介
- 5シオネ・ラベマイ
- 6リーチ マイケル
- 7李 聖彰
- ○8德永 祥尭
- 9ジャック・ストラトン
- 10中尾 隼太
- 11松岡 久善
- 12ティム・ベイトマン
- 13リチャード・カフイ
- 14桑山 聖生
- 15コンラッド・バンワイク
- 16橋本 大吾
- 17田中 圭一
- 18知念 雄
- 19トム・パーソンズ
- 20山本 浩輝
- 21大島 脩平
- 22渡邊 太生
- 23松延 泰樹
○印 ゲームキャプテン
交替
前半 | ||
---|---|---|
後半 | ||
---|---|---|
0分 | 橋本 大吾(森 太志) | 入替 |
12分 | 知念 雄(深村 亮太) | 入替 |
17分 | トム・パーソンズ(シオネ・ラベマイ) | 入替 |
19分 | 山本 浩輝(德永 祥尭) | 入替 |
21分 | 松延 泰樹(松岡 久善) | 入替 |
24分 | 渡邊 太生(ティム・ベイトマン) | 入替 |
28分 | 田中 圭一(三上 正貴) | 入替 |
一時
前半 | |
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後半 | |
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カード
前半 | |
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後半 | |
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トライ
前半 | |
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40分 | 李 聖彰 |
後半 | |
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9分 | 松岡 久善 |
16分 | 桑山 聖生 |
20分 | リチャード・カフイ |
23分 | 橋本 大吾 |
45分 | 梶川 喬介 |
概要
レビュー
開幕戦では、宿敵サントリーから白星を奪い、好調なスタートを切ることができました。
一方で、勝ち星を挙げた翌週の試合というのは、好調をキープするためにとても重要な位置付けとなります。
その第2節は、高校ラグビーの聖地である東大阪市花園ラグビー場において、NTTドコモレッドハリケーンズ(以下:ドコモ)との対戦となりました。
前節から中5日での試合ということで開幕早々にタイトなスケジュールになりましたが、コンディションを整え、普段の練習段階から好調な選手を積極的に起用しチームの活性化を図ります。
常に同じメンバーが名を連ねるということは、15節という長丁場のシーズンを闘っていく上でかなりのリスクを背負うことになります。
チーム内に刺激を与え、選手起用の循環を良くするためにも、その時々で好調な選手を積極的に起用し、選手のモチベーションを上げていきます。
そのサイクルを可能にするためにも、いつどの選手が出場しても遜色ないように、チーム全体での技能的なレベルアップはもちろん、今季の東芝ラグビーに対する理解度を全員が深めていけるようなチーム作りが行われてきました。
そして迎えたメンバー発表。
注目すべき2名の選手が、スターティングメンバーに挙がりました。
1人目は、7番の李 聖彰です。
6年目の李は、これまで一貫して地道な努力を重ねてきましたが、怪我などもあり、トップリーグではスタメン出場の機会には恵まれませんでした。
自分の想いとは裏腹に、中々思うようにプレー出来ないもどかしさもあったかと思いますが、決して諦めることなく、怪我をしない体づくりのための基礎部分の強化に加え、同じポジションの選手たちとともにブレイクダウンやハンドリングのスキルアップ練習を繰り返すなど、黙々と粘り強く努力し続けました。
その結果、2019年のカップ戦から、徐々に芽が出始めます。
その年のカップ戦では、全試合でスタメンとして出場し、カップ戦ベスト4の原動力になりました。
そして、ついに今シーズン第2節、スターターに選ばれたのです。
2人目の注目選手は、先のワールドカップ2019日本大会において代表メンバーとして勝利に貢献し、今季東芝ブレイブルーパスの共同主将に就任した8番の德永 祥尭です。
コ永は、ワールドカップでは中々出場機会に恵まれず、東芝でも惜しくも開幕戦のメンバー入りを逃しましたが、言うまでもなくチームを想う気持ちにはとても熱いものがあり、満を持しての出場となりました。
キャプテンとしての経験は浅いものの、チームにとっての自分の役割を正しく理解し、修正すべきポイントを、その局面で瞬時に判断して全員に示すことができる選手です。
ラグビーに対する意識の高さはチームNo.1で、オフの日にも体のケアや個人練習を行い、全ての時間をラグビーに費やしているといっても過言ではない程ストイックであり、自らの行動で皆を引っ張ることのできる、非常にFWらしいキャプテンです。
前節に続き、ブラックアダーHCからは、群(Pack)を意識することを提示され、ミーティングでは以下のように表現されました。
The strength of the wolf is the pack, the strength of the pack is the wolf.
「狼の強さは群にあり、群れの強さは狼にある」
Everyone working for our wolf pack.
「全員が群れのために自分自身の仕事をやりきる」
今節のゲームキャプテンはBKの小川からFWの德永へ代わり、ゲームメイクに対して前節とはまた異なる持ち味が出ることにも期待が高まりました。
恒例のジャージプレゼンテーションは、小瀧 尚弘と豊島 翔平の2名により行われました。
豊島からは、「選ばれた23人には、個とチームのプライド、その両方を見せて欲しい。期待しています。」とエールが送られました。
小瀧は、「まず初めに、こんなこと言ったら自分の方が!って思う人がいるかもしれませんが、僕がこのチームの中で1番東芝が好きだと言い切れます!」と笑いを取った後に、「東芝は、先人が築き上げてきた素晴らしいチームであり、現選手・スタッフは人間性も含め皆素晴らしい人ばかりです。皆さんはその中から選ばれた23名です。群れになって勇敢に戦い、必ずドコモを撃破して下さい!」と、こちらも熱いエールを送り、FWの選手には小瀧から、BKの選手には豊島から、想いのこもったジャージが手渡されました。
ラグビーワールドカップの際に改装された東大阪市花園ラグビー場での東芝の試合は、改装後初の試合であり、久しぶりの関西での試合ということも相まって、10,000人を超えるファンの方々にお越しいただきました。
肌寒い冬の風が吹く中、東芝のキックオフで試合が始まります。
先に主導権を握ったのはドコモでした。
前半3分、東芝のタックルが甘くなったディフェンスラインのほころびを、強い相手ランナーにこじ開けられてオフロードパスで繋がれ、先制トライを許します。(東芝 0ー7 ドコモ)
前半10分、流れを変えるためにまずはPGで15番コンラッド・バンワイクが3点を獲得します。(東芝 3-7 ドコモ)
しかし、そこから20分間試合は拮抗します。
前半30分、その均衡を破ったのは東芝のスクラムでした。
敵陣22mライン上でペナルティーを得るとスクラムを選択、そこからひたすらプレッシャーをかけ続けて押し込み相手のペナルティーを誘い、ついにはシンビンを与えます。
流れを掴めない局面においても、焦ることなくじっくりと得意なプレーでペースを掴むことは、非常に効果的な戦術です。
この試合の前半のスクラムは、100点満点の出来だったのではないかと思います。
開始直後から細かいミスが多かったものの、アグレッシブな姿勢を貫き、前半ラスト1プレーで注目の2選手が魅せます。
前半40分、8番德永が相手を弾き飛ばしながら右サイドを突破すると、最後は7番李に繋いでついにトライを奪い、かろうじて前半リードで折り返します。(東芝 8-7 ドコモ バンワイクゴール成功)
後半に入ると、前半とは打って変わり、点の取り合いになります。
後半9分に11番松岡 久善、16分に14番桑山 聖生が連続でトライを奪いますが、後半18分に、ドコモに1トライ返されます。(東芝 20-14 ドコモ)
後半20分には13番リチャード・カフイ、23分には17番橋本 大吾がトライを奪って、相手とのトライ数差が3トライとなり、ボーナスポイントを獲得する権利を得ます。(東芝 32-14 ドコモ)(※勝利チームには勝ち点4、3トライ差以上つけて勝利すると更にボーナスポイント1を獲得)
しかし、後半26分にドコモにトライを奪われてしまい、ボーナスポイント獲得へまた新たに1トライ必要になってしまいました。(東芝 32-21 ドコモ)
迎えたラストワンプレー、ドコモも1トライ取ればボーナスポイントが獲得出来るとあって、試合を切らずに攻め続けてきます。(※負けても7点差以内であれば、ボーナスポイント1が獲得可能)
ゴール前5mで度々攻め込まれますが、粘り強く何度も守り続け、2番森が相手のボールをジャッカルして奪うと、そこから約90mを一気に攻め上げ最後は4番梶川 喬介がフィニッシュし、ボーナスポイントを獲得しての勝利を得ることが出来ました。(東芝 39-21 ドコモ)
試合後のミーティングでブラックアダーHCは、「今日の試合は、上手くいかない時間帯も少なくなかったが、チャレンジする姿勢を80分間通し、アグレッシブなプレーに挑戦してくれた。練習してきたスキルを積極的に使う意識も見られた。前向きなチャレンジの中で起こりうるミスは、決して悪いものではない。むしろ次に繋がる素晴らしいチャレンジである。その結果、後半多くのトライを生んだことに繋がったのだから。」と、選手を称えました。
今シーズンは毎試合後、選手間投票を行い「Player of the Match」を選出しているのですが、今試合では、素晴らしいスクラムで試合の流れを掴んだ1番の三上 正貴が選ばれました。
「TOSHIBA Wolf Pack」は、今節も群れとなって戦い、また一段階レベルを上げ、アウェイの地 関西でも勝利を挙げることができました。
次節は、Honda HEATとの対戦になります。
次節もアウェイでの試合となりますが、東海エリアでもまた質の高い試合をお披露目できるよう、しっかりと準備してまいります。
応援よろしくお願いたします。
ジャパンラグビートップリーグ2020の第2節は1月18日(土)に東大阪市花園ラグビー場にて、NTTドコモレッドハリケーンズと対戦した。前半3分、相手チームに先制トライを奪われる0-7。前半10分、バンワイクがペナルティーゴールを決め3-7とする。その後も膠着状態が続くが、前半40分、德永が右サイドを大きくゲインするとそのまま李に繋ぎトライ、8-7で前半を折り返す。後半9分、相手チームのラインアウトを奪いBKに展開、最後は松岡がトライ。バンワイクのゴールも決まり15-7とする。後半16分、敵陣ゴール前に攻め込むと、BKがボールを展開し桑山がトライ、20-7とする。後半18分、敵陣で東芝がミスしたボールを拾われると、そのままトライを奪われる、ゴールも決められ20-14。後半20分、敵陣22mからの相手のキックを山本がチャージすると、カフイがインゴールで押さえてトライ、25-14。後半23分、敵陣ゴール前まで攻め込むとFWがラックサイドを連続攻撃、最後は橋本がねじ込みトライ、バンワイクのゴールも決まり32-14とする。後半26分には相手チームに1トライ返され32-21とされる。後半45分、自陣ゴール前でボールを奪うとキックでロングゲイン、そのボールを松延が再獲得、パスをつないで梶川がトライ。バンワイクのゴール成功で39-21で試合終了。相手チームに3トライ差以上で勝利したため、勝ち点5を獲得した。