チーム名 | 時間 | T | G | P・T | P・G | D・G | 小計 | 合計 |
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前半 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 19 | 45 |
後半 | 4 | 3 | 0 | 0 | 0 | 26 | ||
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前半 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 | 19 | 26 |
後半 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 7 |
出場メンバー
- 1三上 正貴
- 2橋本 大吾
- 3知念 雄
- 4梶川 喬介
- 5リンドン・ダンシェア
- 6シオネ・ラベマイ
- 7李 聖彰
- 8リーチ マイケル
- ○9小川 高廣
- 10ジャック・ストラトン
- 11松延 泰樹
- 12中尾 隼太
- 13ティム・ベイトマン
- 14ジョネ・ナイカブラ
- 15桑山 聖生
- 16森 太志
- 17田中 圭一
- 18深村 亮太
- 19山本 浩輝
- 20山本 紘史
- 21大島 脩平
- 22ジョニー・ファアウリ
- 23M田 将暉
○印 ゲームキャプテン
交替
前半 | ||
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後半 | ||
---|---|---|
18分 | 深村 亮太(知念 雄) | 入替 |
20分 | 田中 圭一(三上 正貴) | 入替 |
山本 紘史(李 聖彰) | 入替 | |
22分 | 森 太志(橋本 大吾) | 入替 |
山本 浩輝(リンドン・ダンシェア) | 入替 | |
24分 | ジョニー・ファアウリ(小川 高廣) | 入替 |
31分 | M田 将暉(松延 泰樹) | 入替 |
39分 | 李 聖彰(山本 浩輝) | 入替 |
一時
前半 | |
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後半 | |
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カード
前半 | |
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後半 | |
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トライ
前半 | |
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17分 | ジョネ・ナイカブラ |
28分 | ペナルティトライ |
35分 | 松延 泰樹 |
後半 | |
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10分 | 橋本 大吾 |
14分 | 松延 泰樹 |
31分 | 中尾 隼太 |
43分 | ジョネ・ナイカブラ |
概要
レビュー
第1クール4連戦の最後は、三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下:三菱重工)との対戦でした。
連戦での疲労が少しずつ見え始めるこの正念場こそ、東芝ウルフパックとなり総力戦で闘うことが何よりも求められます。
今節では、今季初スタメンの選手が4名、初メンバー入りを果たした選手がリザーブに3名、それぞれ名を連ねました。
2番橋本 大吾、3番知念 雄、5番リンドン・ダンシェア、14番ジョネ・ナイカブラがスタメンに、そして、リザーブには、20番山本 紘史、22番ジョニー・ファアウリ、23番M田 将暉の計7名です。
その中で、東芝でのデビュー戦を迎えるのは、5番ダンシェアと、23番M田です。
共に、今シーズン新加入選手です。
5番ダンシェアは前節、試合に向けての練習を通して最もチームに貢献したK9賞(※K9=メンバー外の意。ホンダ戦レビュー参照)を与えられた活躍が評価されての大抜擢となりました。
コンタクトプレーが非常に激しく、プレー中は実に凄まじい形相ですが、グラウンド内外でのコミュニケーション能力が高く、日本語も積極的に学び、来日数ヶ月で既にFWのムードメーカーとなりつつある存在の選手です。
23番M田は、昨春、7人制日本代表として2019年ユニバーシアードナポリ大会に出場し、15番桑山 聖生と共に金メダルを獲得した期待のルーキーです。
大学4年間は、日本で一番練習が厳しいとも評される京都産業大学ラグビー部においてみっちりと鍛え上げられ、小柄ながらも芯の通った強靭な体幹を持ち合わせています。
現在チーム内で最俊足の持ち主でもあり、端正な顔立ちにピッタリのプレースタイルで、グラウンド上を縦横無尽に走り回ります。
この7選手からは、「試合が待ち遠しい、試合に飢えている」という意欲的な気構えが、練習の段階から既にひしひしと感じられました。飢えた狼ほど貪欲な生き物はいません。
彼らがしっかりと獲物を捕らえるイメージが沸々と目に浮かびます。
試合前日、恒例のジャージプレゼンテーション。今節は、選手ではなく見山 範泰ヘッドS&Cコーチがプレゼンターを務めました。
『試合開始前のプロモーションビデオに、ブラックアダーHCが「必要な力はすでにある」と述べるシーンがありますが、2年前に小川キャプテンと面談した際、「優勝できる力はあります」という、同義の発言を聞いたことを思い出しました。東芝はここ9年優勝から遠ざかっているものの、勝てる力が皆無というわけではなかったと思います。優勝への可能性はこの3試合にも表れ、一歩ずつ結果へ結びついていると感じました。だからこそ、長い歴史の中で、一つ一つの勝利が刻まれて今の勝利に繋がってきたことを、もっとみんなにも感じてほしいのです。そして、ここからの勝利に対しても、今後の歴史に繋がっていくという覚悟をもって、過去から現在へしっかりとたすきを繋いでほしいと思います』
『私のS&Cとしての仕事は、微力ながら皆のパフォーマンスを試合で1%上げること。今後もその役割に徹します。正しいことを黙々と続ける我慢強さを維持すること、チームのために、そして応援してくれる方々のためにハードワークをし続けること。何度でも立ち上がり、強い絆を持って、強固なパックとなり、結果としてその強い群れが“たまたま”優勝出来たんだというくらいの余裕のあるストーリーを描いてほしいと思っています。』
『今回プレゼンターを受けるにあたり、今までのトップリーグの決勝を見返しました。そこで気づいたのは、決勝戦を闘うチームの選手を讃える解説者の表現が一様に「冷静」という言葉だったということです。ハードワークをやり切って成熟したチームのパフォーマンスを評価する言葉が「冷静」だという表現。勝者の風格を捉えた表現だと切に思いました。明日は、東芝に爆発してほしいという願いはもちろんありますが、優勝を見据える冷静さをも兼ね備えた試合を是非見せてください。しかし、明日初出場、もしくは久しぶりに試合に出場する選手には、なりふり構わず爆発してほしいとも思います。』と檄を飛ばし、『強いパックになりましょう!』と締めくくりました。
ジャージを渡されるメンバーが呼ばれる中、5番ダンシェアと23番M田の順になると、大きな期待を込めた拍手と喝采が起こりました。
今シーズンのここまでの戦いは、新加入選手の活躍によりチームに勢いがもたらされているため、自然と皆の期待が膨らみました。
迎えた試合当日、ニッパツ三ツ沢球技場のスタンドが約1万人のファンで埋め尽くされる中、東芝のキックオフで試合が始まります。
試合開始から、連続攻撃で三菱重工を攻め立てますが、少し攻め急ぎ過ぎたところを、前半5分三菱重工にインターセプトされて、先制トライを許してしまいます。(東芝 0-5 三菱重工)
前半は、ここからお互い点の取り合いとなるシーソーゲームとなります。
前半17分、今シーズン初出場のトライゲッターがまずは爆発します。
12番中尾 隼太が相手DFラインの裏にスペースを見つけ、絶妙なキックで相手インゴールに転がすと、そのキックに反応した14番ナイカブラが相手2人を追い抜きトライを奪います。(東芝 5-5 三菱重工 中尾ゴール不成功)
前半25分に三菱重工に再度トライを奪われますが、27分にFWが魅せます。
敵陣ゴール前のラインアウトからモールで圧倒すると、相手の反則により認定トライを奪います。(東芝 12-12 三菱重工)
前半30分にトライを奪われ再びリードされますが、直後の35分、敵陣10m付近でのスクラムから、サインプレーで11番松延 泰樹が約35mを走り切り、再び同点として前半を終えます。(東芝 19-19 三菱重工 中尾ゴール成功)
後半に入っても、15分間はシーソーゲームの状態が続きます。
後半3分、モールからのサインプレーで三菱重工にトライを奪われますが、10分、ゴール前ラインアウトからのモールを、FW・BK一体となって押し込み2番橋本がインゴールに押さえ、すぐに取り返します。(東芝 26-26 三菱重工 中尾ゴール成功)
そして、このシーソーゲームにピリオドを打ったのは、キャプテンの9番小川 高廣でした。
連続攻撃を巧みにコントロールしながら、相手の一瞬の隙を見逃しませんでした。
後半14分、ラックサイドのスペースへ自ら仕掛け、DFラインを突破すると、ボールを受けた11番松延がこの日自身2本目のトライを奪います。(東芝 33-26 三菱重工 中尾ゴール成功)
小川−松延と、同期入社コンビにより、この日初めてのリードを奪います。
そしてラスト20分から、リザーブ選手が一気に投入されます。
三菱重工も追いつくために激しく仕掛けてきますが、ここで爆発したのは、20番のベテラン山本です。
相手のアタックに対し、凄まじい運動量と執拗なプレッシャーをかけ続け、相手の攻撃をことごとく潰します。
20番山本からは、試合に飢えていた“気迫”が若手選手以上にビシビシと伝わりました。
この時間帯で注ぎ込まれたリザーブ選手の仕事の質と量は、スタートから出ている選手にとっては非常に救われるものであり、その後の攻撃へのチーム全体の余力を残すことに繋がりました。
後半31分、自陣から継続して攻めて22番ファアウリがビッグゲインし、敵陣に入ってからも我慢強く継続します。最後は12番中尾が相手のタックルをかわしながら執念のトライを奪いリードを広げます。(東芝 40-26 三菱重工 中尾ゴール成功)
この時点で、東芝はボーナスポイント獲得条件の“3トライ差”まで、あと1トライ。逆に三菱重工は“7点差以内”のボーナスポイント獲得条件まであと1トライと、お互い最後まで凌ぎを削ります。
そして迎えたラストワンプレー。会場にホーンが鳴り響く中、三菱重工の最後の猛攻を狼たちは群れとなり止め続け、自陣深くではありますがターンオーバーに成功します。
スタメンの選手も、途中出場の選手も最後の力をふり絞り、ラストアタックを仕掛けます。
後半43分、デビュー戦の23番M田がこの日最後の大爆発を魅せます。
敵陣22mでのラインアウトからボールを受けると、俊足を活かしたステップで3人をかわしながら相手DFを切り裂いて15番桑山へ繋ぎ、14番ナイカブラが相手を引きずりながらトライを奪い、見事ボーナスポイントを獲得しての勝利を飾りました。(東芝 45-26 三菱重工 中尾ゴール不成功)
ここ数年、シーソーゲームの状況下において、粘り強く攻め切れない、また、守り切れないという状況が続いていました。
今試合も、前半や後半の途中まで、相手のキーマンを思うように止めることが出来ずに手こずり、厳しさの足りない部分はまだまだ散見されます。
しかし今シーズンは、ドコモ戦でも見られたように、苦しい状況であっても決して諦めず最後の最後まで粘り強く攻め切ることが出来るようになり、試合ごとにポジティブな学びを得てしっかりと成長できている証拠でもあると思います。
また、試合を観て下さっている方へも、メッセージ性のある心に響くプレーが出来ていると感じます。
試合後のミーティングにおいて、ブラックアダーHCは「『ここからの試合は強いチームとの対戦となり厳しい試合が続くが・・・。』と周囲から言われるだろう。しかしそれは違う。我々自身も強いチームであり、他チームも我々ブレイブルーパスと対戦するこれからを厳しい状況だと感じているはずである。『厳しい試合』とは、他チームが我々ブレイブルーパスと戦うことを意味しているのだから。」と力強く伝えました。
最後に「我々東芝ウルフパックは、勝って学ぶことで確実に成長しているということに自信を持ち、更に強固な群れへとみんなで進化していこう。」と締めくくりました。
次節は、1週間のバイウィーク(試合のない週)を経て、2月15日(土)14:00〜 熊谷スポーツ文化公園ラグビー場にて、現在1位のパナソニックワイルドナイツと対戦いたします。
次節も変わらぬ応援を宜しくお願いします。
ジャパンラグビートップリーグ2020の第4節は2月1日(土)にニッパツ三ツ沢球技場にて、三菱重工相模原ダイナボアーズと対戦した。
前半5分、インターセプトから相手チームに先制トライを奪われる0-5。
前半17分、中尾の裏へのキックにナイカブラが反応しトライ5-5とする。
前半23分、相手チームにトライをされ5-12。
前半28分、敵陣10m左ラインアウトからモールを組むとそのまま押し込み、最後は相手が反則を犯しペナルティートライ、12-12とする。
前半30分、相手チームにトライされ12-19。
前半35分、敵陣10m付近での左スクラム、BKのサインプレーで松延が抜け出すとそのままトライ、中尾のゴールも決まり19-19で前半を折り返す。
後半3分、相手チームにトライをされ19-26。
後半10分、敵陣ゴー前右ラインアウトからFWがモールを組み、そのまま押し込み橋本が押さえてトライ。中尾のキックも決まり26-26で同点とする。
後半14分、狭いサイドを小川が抜け出すと松延にパス、そのまま走りきりトライ、中尾のゴールが決まり33-26と逆転。
後半31分、敵陣ゴール前まで迫ると、中尾がパスダミーで抜け出しトライ、中尾のゴールは決まり40-26。
後半43分、敵陣22mラインアウトからのラストワンプレー、M田の仕掛けでチャンスを作り最後はナイカブラがトライし45-26で勝利した。