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ジャパンラグビー トップリーグ2021 第5節

2021年3月26日(金)18:00〜 秩父宮ラグビー場

東芝ブレイブルーパス 19 − 45 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
19
東芝ブレイブルーパス
45
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
試合結果のスコアボード
チーム名 時間 T G P・T P・G D・G 小計 合計
東芝ブレイブルーパス 前半 1 1 0 0 0 7 19
後半 2 1 0 0 0 12
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 前半 4 4 0 1 0 31 45
後半 2 2 0 0 0 14

出場メンバー

  • 1三上 正貴
  • 2橋本 大吾
  • 3眞壁 照男
  • 4梶川 喬介
  • 5サム・トムソン
  • 6リーチ マイケル
  • 7マット・トッド
  • 8徳永 祥尭
  • 9○小川 高廣
  • 10ジャック・ストラトン
  • 11松岡 久善
  • 12トム・テイラー
  • 13ジョニー・ファアウリ
  • 14桑山 聖生
  • 15豊島 翔平
  • 16平田 快笙
  • 17藤野 佑磨
  • 18知念 雄
  • 19小瀧 尚弘
  • 20山本 浩輝
  • 21高橋 昴平
  • 22セタ・タマニバル
  • 23桑山 淳生

○印 ゲームキャプテン

交替
交替前半の一覧表
前半
18分セタ・タマニバル(トム・テイラー)入替
交替後半の一覧表
後半
11分平田 快笙(橋本 大吾)入替
18分藤野 佑磨 (梶川 喬介)入替
20分桑山 淳生(ジョニー・ファアウリ)入替
小瀧 尚弘(リーチ マイケル)入替
26分高橋 昴平(小川 高廣)入替
27分山本 浩輝(マット・トッド)入替
31分知念 雄(眞壁 照男)入替
一時
一時の前半一覧表
前半
  
一時の後半一覧表
後半
  
カード
カードの前半一覧表
前半
  
カードの後半一覧表
後半
17分三上 正貴レッドカード
トライ
トライの前半一覧表
前半
11分マット・トッド
トライの後半一覧表
後半
30分ジャック・ストラトン
36分桑山 淳生

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概要

ジャパンラグビートップリーグ2021の第5節は3月26日(金)に秩父宮ラグビー場にて、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスと対戦した。緊急時代宣言が解除されたことで会場の上限は10,000人となり、観客数は6,152人となった。
試合は前半11分、敵陣22m右スクラムからの攻撃、フェイズを重ねる中で豊島からの長いパスを受けた松岡がライン際で前に出ながら残したボールをトッドが拾いそのままトライ、テイラーのゴールも決まり7-0と先制する。前半、14分、相手チームにペナルティーゴールを決められ7-3。前半16分、19分、24分、36分と相手チームに4本のトライを奪われ、7-31で前半を折り返す。
後半2分、10分にも相手チームにそれぞれトライを許し7-45とする。後半30分、自陣10mでペナルティーを獲得、橋がクイックタップで仕掛け一気に敵陣22m付近まで入ると、ストラトンからボールを受けたタマニバルが個人技で抜け出しさらにゲイン、ボールを継続しながら最後はラックからボールを受けたストラトンがねじ込みトライ、12-45。後半36分、自陣22m右ラインアウトからの攻撃、山本(浩)がゲインラインを突破し前に出るなどしてボールを継続、最後は橋からボールを受けた桑山(淳)がハンドオフで相手をかわし50mを走り切りトライ、ストラトンのゴールも決まり19-45。その後、追加点を奪うことが出来ず、19-45で敗れた。

レビュー

第5節は3月としては初となるナイター試合、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(以下:NTTコム)との対戦となりました。
前節の非常に悔しい敗戦から中5日というタイトなスケジュールではありましたが、出来る限りの準備を行い試合に臨みました。

試合開始から積極的に攻め込み、前半10分に7番のマット・トッド選手がトライを奪い今シーズン久しぶりの先制点を挙げ、このまま勢いに乗るかと思われました。しかし、オフロードパスのミスやラインアウトの失敗など、自滅によりその後の得点チャンスを逃してしまいます。
ディフェンスに至っては、12番のジョニー・ファアウリ選手を中心にアグレッシブに相手にプレッシャーをかけますが、想定外の怪我人や連携の乱れから徐々にディフェンスに亀裂が入ると、その綻びは瞬く間に広がります。冷静な判断を失い、連携は崩れ、前半終了時点で既に被4T1PGという結果になってしまいました。(前半:東芝 7ー31 NTTコム)

第2節のクボタ戦、前節のサントリー戦、そして今節のNTTコム戦と、どの試合も連続トライを畳みかけられ、ひとたび自分たちのペースを奪われたときの脆さは、かつてのシーズンには見受けられなかったほどの弱さではないかと感じます。
苦しい状況下において転機となり得る良いプレーが生まれたとき、メンバー全員がお互いにその場の雰囲気を盛り上げるという具体的なアクション、「悪い流れは絶対にここで断ち切るんだ」という強い意志、そのどちらもチーム全体から巻き起こらなかったこと、それが今の我々に一番欠けている部分ではないかと感じています。
もちろん、キャプテンのコ永をはじめ個々人で捉えると、「どうやってこの状況を打破するか」「自分が何としてでも流れを変えなくては」という思いで立て直しを図ろうと必死で頑張ってくれた選手がいたことは間違いありません。しかし、ラグビーは究極のチームスポーツです。孤軍奮闘しても想いは虚しく空回りするばかりで、チーム全体が同じ熱量でいなければその奮闘は決して最終的なスコアには繋がらないのです。

この数試合の敗戦を観た方々は口を揃えて、「チーム全体に元気がない」と呟きました。
もちろん、それだけが敗戦の原因ではなく、その他にも多方面から様々な厳しい意見を受けましたが、チームの活気が欠けているように映っていることは事実であり、真摯に受け止めて姿勢を改め、立て直しを図らなければなりません。

一方で、この試合には、苦しい状況の中にありながらも、今後に向けて一筋の希望が見えた部分もありました。
それは、若手選手の活躍です。

18番PR 3年目、藤野佑磨選手。
スタンドの観客までも巻き込み、グラウンド内外に活気と勢いを与えました。今シーズン初出場であり、ここまで出場機会には恵まれませんでしたが、今のチームに足りないエナジーを最大の武器にしている選手です。大きな声を上げて鼓舞することは、シンプルですが、劣勢な状況においては最適な人選であったと思います。出場した20分間、スクラムのたびに上げる雄叫びに加え、流れを変える素晴らしいプレーもあり、彼が作り出した雰囲気によってチームが勢いを取り戻したことは言うまでもありません。

21番SH 2年目、橋昴平選手。
今シーズン、スタメン1試合・リザーブ4試合と、2年目ながら常にメンバーに名を連ね、ここまで好調をキープしています。ラスト20分間、NTTコムの撹乱を誘った自身の動きを起点に試合自体のテンポを上げ、足が止まりかけたFWの背中を押し、トライを狙うべくチーム全体の士気を上げました。大学時代から得意とするジャッカルのチャンスも常に狙い、小柄ながらフィジカルの強さも武器であり、今後の成長がさらに楽しみな選手の一人です。

23番CTB/WTB 1年目、桑山淳生選手。
今シーズンのルーキーの中で唯一開幕からリザーブに入り、出場すると必ず何かやってくれるという期待感を与えてくれます。後半36分の、相手をハンドオフで弾き返した50m独走トライは、フィジカルとスピード、そして柔らかいランを兼ね揃えたバランスの良さを思わせました。ここまで5試合中4試合にメンバー入りしながらも出場時間が少なく、その鬱憤を吹き飛ばすかのような果敢でダイナミックなプレーは、この劣勢試合を最後まで見守って下さったファンの方々に、僅かでも希望を感じさせるものだったと思います。

ここまで、東芝のリカバリー能力と真価を披露することは出来ていません。
一週一週、しっかりと修正して試合に臨んでいることは確かです。
しかし、どうしても結果を残すことができません。
本当に悔しい、苦しい想いです。
それでも、一つずつ正しく積み上げて、耐えて、挑戦し続ける以外に、この状況を抜け出す道はありません。

次節は、4月4日(日)12:00、東大阪市花園ラグビー場にて、Honda HEAT と対戦します。

次節の応援も、どうぞ宜しくお願いいたします。