ジャパンラグビートップリーグ
カップ 2018-2019
総合順位決定トーナメント 1回戦
2019年1月13日(日)11:30〜 秩父宮ラグビー場
東芝ブレイブルーパス | 45 − 22 | キヤノンイーグルス |
- 45
- 22
チーム名 | 時間 | T | G | P・T | P・G | D・G | 小計 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() |
前半 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 14 | 45 |
後半 | 4 | 4 | 0 | 1 | 0 | 31 | ||
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前半 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 12 | 22 |
後半 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |
出場メンバー
- 1金 寛泰
- 2森 太志
- 3知念 雄
- 4梶川 喬介
- 5ジェームス・タッカー
- 6山本 紘史
- ○7藤田 貴大
- 8李 聖彰
- 9藤原 恵太
- 10渡邊 太生
- 11豊島 翔平
- 12ジョニー・ファアウリ
- 13東口 剛士
- 14ジョネ・ナイカブラ
- 15コンラッド・バンワイク
- 16湯原 祐希
- 17橋本 大吾
- 18深村 亮太
- 19大野 均
- 20松田 圭祐
- 21藤井 淳
- 22宇薄 岳央
- 23伊藤 真
○印 ゲームキャプテン
交替
前半 | ||
---|---|---|
後半 | ||
---|---|---|
13分 | 橋本 大吾(金 寛泰) | 入替 |
24分 | 湯原 祐希(森 太志) | 入替 |
25分 | 松田 圭祐(李 聖彰) | 入替 |
藤井 淳(藤原 恵太) | 入替 | |
伊藤 真(ジョネ・ナイカブラ) | 入替 | |
30分 | 深村 亮太(知念 雄) | 入替 |
35分 | 宇薄 岳央(東口 剛士) | 入替 |
38分 | 大野 均(梶川 喬介) | 入替 |
一時
前半 | |
---|---|
後半 | |
---|---|
カード
前半 | |
---|---|
後半 | |
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トライ
前半 | |
---|---|
6分 | 藤原 恵太 |
29分 | 森 太志 |
後半 | |
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5分 | ジョネ・ナイカブラ |
16分 | コンラッド・バンワイク |
24分 | コンラッド・バンワイク |
37分 | 深村 亮太 |
トップリーグが全日程を終え、今シーズンもカップ戦順位決定トーナメントの2戦を残すのみとなりました。
2019年はいよいよ、W杯開催の年。東芝も、ラグビーイヤー幕開けの初戦は勝利でスタートするべく、新年1月4日から練習をスタートさせました。
全員が厳しい状況に挫けることなくやり切れるよう、激しいコンタクトとボリュームのあるフィットネストレーニングをこなし、気持ち新たに全員が心を引き締めました。
TL最終戦の対戦相手もキヤノンだったため、2戦続けて同じ相手と戦うということは非常に難しい取り組みでしたが、その反面、我々のやるべきことをより明確にして臨むことができました。
試合の準備に関しても、選手主導で相手の分析をし、選手同士で積極的にミーティングを行うなど、主体性をもって行動できるようになり、選手一人一人の意識が高まってきている素晴らしい傾向が見受けられました。
また、キヤノンに勝てば、NTTコムと神戸製鋼の勝者と戦うことが出来るので、TLの上位チームにチャレンジ出来るチャンスでもあります。特に、神戸製鋼はTLチャンピオンです。キヤノンに勝ち、チーム状態がいい流れの中で上位チームにチャレンジする、という良い目標を持つことができました。
迎えたメンバー発表。注目の選手がメンバー入りしました。
23番の伊藤真選手です。
伊藤選手は、ここ数年、怪我により中々出場機会に恵まれませんでしたが、その間も、チームの為に何が出来るか、チームの環境をどう整えるか、東芝の選手として、主体性をもって行動するためには何ができるか?など、チームの選手会長として、人間性の資質の成長に対して尽力した選手であり、貢献度はチーム1です。
また、選手からの人望も厚く、彼の今シーズン初メンバー入りはチームの士気を上げました。
残り2戦。総力戦で戦う準備が着々と整えられました。
前日のジャージプレゼンテーションは、選手の体を常にケアして下さっている、小守スポーツマッサージの森口先生をお迎えしました。
森口先生は、選手たちから「神の手」と言われるほど、素晴らしい治療家の先生であり、今シーズンは、選手をさりげなく鼓舞する施策を数多くして頂き、身体と精神の両面を支えて下さっている、いわば素晴らしいチームメイトの一員です。
その森口先生からのメッセージは、「必勝」と「必死」についてでした。
必勝とは、必ず勝つではなく、「必ず勝つと決めること」。必死とは「人間は必ず死を迎えるなかで、限られた時間の中でどれだけ頑張れるか」ということ。そう表現されました。
「必ず勝つと決め、限られた時間の中で頑張るために、最善の選択をして、最善の行動をとる、それが結果に結びつく。ベストを尽くして、必死に頑張るのはいつか。それは今。」
森口先生の言葉の重みに、選手の表情がみるみる引き締まりました。
この試合、今シーズン最後のホームゲームということもあり、7000人近くの方が会場にお越しくださいました。
我々には、この方々の期待に応える責任があります。
その責任をしっかり背負い、スイッチオンして、試合に臨みました。
試合は、東芝のキックオフで始まりました。
相手のキックに対して自陣から積極的に攻め、相手にプレッシャーを与えながら、序盤からペースを掴みにいきます。
前半5分:相手陣22m付近でのラインアウトから12番ファアウリが激しく強い突進で相手を押し込むと、たまらずキヤノンが反則し、ゴール前10m付近でスクラムを獲得します。そのスクラムを、1番金、2番森、3番知念が良いヒットで押し込み、ペナルティーのアドバンテージを取ると、すかさず8番李から9番藤原へパス、そのまま藤原がインゴールへ走り切り先制します。(東芝7-0キヤノン)
しかし、キヤノンも大型FWを前面に出して、モールで押し込みトライを返します。(東芝7-5キヤノン)
東芝はラインアウトでプレッシャーを受けながらも、スクラムでは優位に立ち、なるべくマイボールをキープしながらフェーズを重ねて連続攻撃でキヤノン陣へ攻め込みます。
前半28分:中盤ラインアウトからフェーズを重ねてキヤノンゴール前まで攻め込み、スクラムのチャンスを得ると、スクラムから14番ジョネが切り込み、最後は2番森が、素晴らしいスピードで相手ディフェンスを切り裂き、トライを奪います。(東芝14-5キヤノン)
ここで、突き放したいところでしたが、今シーズン3度目の対戦となるキヤノンには、対東芝の準備をしっかりとされていて、ラインアウトからのサインプレーを見事に決められ、またもトライを奪われてしまいます。(東芝14-12キヤノン)
前半は互角の戦いで、勝負は後半へ持ち越されます。
後半に入り、勢いを増すべく、今シーズン絶好調のこの選手がまずは先陣を切ります。
後半4分:敵陣でのキヤノンボールスクラム後のキックから、14番ジョネがカウンターを仕掛け、タックルに来る相手2人を弾き飛ばすと、そのまま誰も寄せ付けない速さでインゴールへ走り切り、後半も幸先の良いスタートを切りました。(東芝21-12キヤノン)
その後、キヤノンにモールで1本トライを返されて4点差に迫られますが、今度は、この試合復帰の15番バンワイクが魅せます。(東芝21-17キヤノン)
後半16分:相手のキックからの連続攻撃で、12番ファアウリの仕掛けからパスを受けた15番バンワイクが50mを走り切ってトライを奪います。(東芝28-17キヤノン)
その後も、13番東口が、素晴らしいタックルで相手アタックを止めただけでなく、そのままラックを乗り越えターンオーバーしてボールを奪うと、すかさず展開し、好調バンワイクが相手ディフェンスの隙を瞬時に見つけ、ゴール前まで攻め込みます。
惜しくもこのアタックはトライにはなりませんでしたが、終始ブレイクダウンで相手にプレッシャーをかけられていた中で、数少ないブレイクダウンでの攻防からボールを奪いアタックに繋げるという、素晴らしいシーンでした。
後半24分:敵陣でのスクラムから、ミスなく継続してアタックを続け、最後は8番李から7番藤田へ繋ぎ、藤田から15番バンワイクがオフロードパスを受けてインゴールへ飛び込みます。(東芝35-17キヤノン)
後半は、ほぼ東芝ペースで試合を運ぶことが出来ていたため、危なげなく試合を運ぶことができました。
しかし、まだまだ課題の残る場面もあり、キヤノンにディフェンスの隙間を上手く突かれてトライを奪われたシーンがありました。(東芝35-22キヤノン)
次戦へ良い流れで繋げるためにも、攻撃の手を緩めることなく果敢に攻め続けます。
後半36分:ゴール前ラインアウトからFWが近場をせめて、最後は21番藤井のベテランらしい上手い仕掛けに18番深村が走り込んでトライを奪い、試合を決めます。(東芝42-22キヤノン)
後半42分:ラストワンプレーの場面で、敵陣22m中央で得たペナルティーを、ゲームキャプテンの藤田が冷静な判断でPG選択、3点追加で試合終了となりました。(東芝45-22キヤノン)
ラストワンプレーのペナルティーの場面で、藤田の選択は決して間違いではないのですが、スクラム選択やモール選択でトライを奪いにいくようなマインドをグランド上の15人が持てるようになれば、更にワンランクレベルアップできると思います。
それは、次戦もしくは来シーズンに期待してください。
最後は、復活までもう少しという期待が持てるシーンだったと思います。
次戦は、TL王者神戸製鋼です。
我々が一年間やってきたことがどれだけ通用するのか。
王者へチャレンジするチャンスを自らで掴み取ったというその意味合いを皆で共有し、自信をもってチャレンジしたいと思います。
良い試合は良い準備からしか生まれません。
中5日での試合となりタイトな日程になりますが、しっかりと悔いのない準備をして、最終戦も皆様に良いメッセージをお届けできるように臨んでまいります。
アウェーとなりますが、今シーズン最終戦、思いのこもった熱いご声援をどうぞよろしくお願いいたします。