追悼
湯原 祐希 FWコーチ
令和2年9月29日
東芝ブレイブルーパスで15年間現役を続け、引退後もコーチとしてもチームを愛し支え続けた男が天国へ旅立ちました。(享年36歳)
選手としては14年間現役を続け、現役のチームの中では数少ない3連覇を経験したメンバーでした。常にチームのことを第一に考える性格で、その明るい性格から多くの人に慕われ、グラウンド内外でチームの雰囲気を良くするムードメーカーでもありました。今年からはFWコーチ専任となり、これから東芝が復活を遂げていく中で、なくてはならない存在でした。
シーズン中に亡くなった彼の想いと共に、今シーズンを戦っていきたいという想いから、追悼ページを作成させていただきました。
湯原 祐希(Yuhara Hiroki)
ポジション:HO(フッカー)/ FWコーチ
経歴:流通経済大学付属柏高等学校 → 流通経済大学 → 東芝
日本代表Cap | :22 |
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トップリーグCap | :120 |
東芝Cap(※) | :154試合(※東芝公式戦出場数) |
通算トライ | :33トライ |
2006年 4月 | 株式会社東芝入社 東芝ブレイブルーパス入部 |
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2008年 10月 | トップリーグデビュー戦 ジャパンラグビートップリーグ2008-09第6節 日本IBMビッグブルー戦 |
2010年 5月 | 日本代表初キャップ 韓国代表戦 |
2011年 | ラグビーワールドカップ2011ニュージーランド大会 日本代表メンバー |
2012年 1月 | トップリーグ50試合出場 ジャパンラグビートップリーグ2011-12 第11節 サントリーサンゴリアス戦 |
2015年 7月 | 日本代表最後の試合(日本代表22試合目) パシフィック・ネーションズカップ2015 第3戦 フィジー代表戦 |
2015年 | ラグビーワールドカップ2015イングランド大会 日本代表メンバー |
2017年 1月 | トップリーグ100試合出場 達成 ジャパンラグビートップリーグ2016-17第15節 パナソニックワイルドナイツ戦 |
2019年 1月 | 現役最後の試合(トップリーグ120試合目、東芝公式戦154試合目) ジャパンラグビートップリーグ2018-19カップ順位決定トーナメント(5,6位決定戦)神戸製鋼コベルコスティーラーズ戦 |
2019年 | 東芝ブレイブルーパス アシスタントコーチ就任(選手兼任) |
2020年 | 東芝ブレイブルーパス FWコーチ就任 |
デビュー戦においてMOMを獲得、大外でボールをもらいトライをするなど類いまれなるランプレーも魅力
トップリーグ3連覇を知る数少ないメンバーの一人
スクラムへのこだわりは人一倍強く、練習後にはフロントローと終わりのない議論を繰り返す
試合において重要となるラインアウトスロー。若手の頃から人工芝グラウンドのネットに黙々と投げ込んでいたのはチーム内でも周知の事実。座右の銘である「信念は偉大な希望を成し遂げる」という言葉を自ら体現
日本代表として多くの試合に出場。日の丸を背負う選手として、日本ラグビー界にも大きく貢献
2015年のラグビーワールドカップでは出場は無かったものの、試合メンバーに対して拘りのスクラムを伝授
結果、南アフリカ戦での最後のスクラムからのトライを演出
2017年にはトップリーグ100Capを達成。その人柄からチームの垣根を越えて皆から祝福されるなど、多くの選手の兄貴的存在
躍動感あふれるプレースタイルも魅力の1つで、BK顔負けのパススキルやハンドリングスキルから、トータルフットボーラーと言っても過言ではない。周囲からは、コンプリートファットマンと呼ばれることも
2019年からコーチに就任し、厳しさの中にも愛情溢れる指導に誰もが尊敬
その笑顔には選手のみならず、チーム全体が癒しと元気をもらっており、誰もが認めるチームのムードメーカー
〜He will never leave us〜
湯原祐希コーチが残してくれたものを胸に、チームはこれからもハードワークし続けます