社員の声
2020年入社 第1技術部 技術第1担当
(工学研究科 電気電子情報工学専攻修了) Y.T
挑戦が成長につながる
アンテナ設計業務実験装置の製作を通じてモノづくりの奥深さを体感
私は大学院時代の研究活動で、実験装置に必要な電源を自分で設計・製作する機会がありました。市販されていない特殊な仕様の電源を作る作業は、私にとって「楽しい挑戦」でありながら「難しさ」にも直面する経験でした。壊れやすく、安定した性能の電源は製作できませんでしたが、試行錯誤を繰り返す中で「企業なら、より多くの知識やノウハウを生かして解決できるのではないか」と感じるようになりました。この経験を通じて、研究そのものよりも実験装置の製作に大きな魅力を感じ、企業でのモノづくりに挑戦したいという思いが強まりました。
私が当社を選んだ一番の理由は、会社の雰囲気と充実した研修制度です。実際に職場を見学し、働く姿を具体的にイメージできたことも大きな決め手でした。入社してみて感じたのは、会社の雰囲気が説明会で受けた印象そのままだったということです。また、年次有給休暇も取得しやすく、ワークライフバランスの良い環境で働ける点も魅力だと感じています。

自分が設計したモノが世の中の役に立つ製品となる達成感
私は現在、アンテナ設計と社内の研究開発を担当しています。アンテナ設計は、私にとって専門外の分野でした。そのため一から勉強を始め、過去の業務資料を参考にしたり、メンターや先輩などに積極的に質問したりしながら進めていきました。初めは専門用語の多さに戸惑うこともありましたが、一つ一つ言葉の意味を確認しながら着実に前に進んでいきました。4年前の配属当初、「4年後にはどれくらいできるようになっているのだろう」と不安に思っていたのですが、今では確認・相談をしながら、基本的には自立して業務を進められるようになりました。
この仕事に就く前、私がもっていたアンテナのイメージは、住宅のベランダにあるお椀型のものでした。しかし、実際に担当することになった気象用アンテナは直径4メートルの大きさでした。初めて完成品を目にしたとき、その迫力とスケールに圧倒され、「これが自分の関わった製品なのか」と感動しました。CADで設計している段階では、実際の大きさがなかなか実感できませんでした。敷地内で製品の組み立てが行われている当社だからこそ、こうして自分が設計したモノの完成品を間近に見ることができるのだと思います。

効率化を目指した広帯域分波器の研究
私は現在、広帯域分波器の研究にも取り組んでいます。広帯域分波器とは、アンテナに接続される装置で、受信した信号を周波数ごとに分ける役割を持っています。この装置は通信機器において重要な役割を果たす部品の一つです。
分波器の基板は、エッチングと呼ばれる技術で不要な部分を削り、必要な部分だけを残して作られています。しかし、この加工だけでは製品の性能が目標値からズレてしまうことがあり、そのズレを修正するために、職人が手作業で微調整を行っています。この調整作業は製品の性能を確保するために欠かせませんが、時間とコストがかかるのが課題です。
私の研究では、このような手作業による調整を不要にする「調整レス」の広帯域分波器設計を目指しています。初期の加工段階で必要な性能を確実に達成できるよう設計を工夫することで、製造プロセスを効率化し、納期の見積もり精度を向上させることができます。効率的かつ安定した製造を可能にする設計の確立に向け、引き続き挑戦を続けていきたいと思います。

1日のスケジュール
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勤務開始、メールチェック
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前日に設定した電磁界シミュレーションの結果を確認・評価
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寮が近所のため自宅で昼食
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同じ設計グループ内で進捗共有会
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適度に休憩を取りながら設計作業
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東芝Gr.内で開催されたセミナーの動画を見て情報収集
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勤務終了。業務の切りが良いので、今日は帰ろう!
休日の過ごし方
デスクワーク中心の生活なので、休日は積極的に身体を動かすようにしています。散歩をしたり、すぐ近くを流れる多摩川沿いを走ったりしています。
当社がある川崎市は、ショッピングやグルメスポットが充実しているだけでなく、海や山などの自然豊かな場所にも意外とすぐにアクセスできます。
都会の便利さと自然の癒しの両方を楽しめる、住みやすい街だと思います。
