金属プレス技術
1964年に蛍光灯口金の金属プレス加工からスタートし、その深絞り技術を利用し携帯電話のリチウムイオン二次電池缶の製造に展開し、車載用等のさらなる缶の大型化にも対応し続けてお客様のニーズにお応えしております。さらには、缶だけでなく二次電池蓋や同電池の構成部品の製造にも対応しております。
深絞り加工技術による角型電池缶成形
リチウムイオン二次電池には内部に電解液が封入されるため、高い強度と気密性が必要とされます。
また電池の性能(容量・出力)の向上により電池の大型化が進んでおります。それらのニーズに答えるため、当社では深絞り加工と呼ばれる技術により、一枚のアルミ板からプレス機にて複数の絞り工程を経て二次電池用の角型缶を製造しております。これら電池缶は大型の車載用二次電池にも採用実績があります。
また、当社の電池缶は株式会社東芝の二次電池『SCiB™』にも採用されて高い評価を頂いております。
- ⇒東芝SCiB™のページ(別ウィンドウが開きます。)
URL: https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/battery/scib.html
※アスペクト比における厚み:幅のイメージ図
当ページでは缶の厚みに対する幅と高さの比として示しております。大きな容積を得ることで内部に収納される電極の量を増やすことが電池容量の増加に繋がりますが、電池を搭載するスペースにも考慮が必要なため矩形状の缶のニーズがあり、高いアスペクト比を持ちながら、高さのある缶を成形する点に弊社の技術・ノウハウが込められております。
また、当社では電池缶の製造で培った深絞り加工の技術を生かしSUS材を絞り加工と同じ工程内で横穴を入れる加工を行っております。1つの工程内で行うことでコスト面、品質面でのメリットを生み出しております。
ガス排出弁の成形技術
当社ではリチウムイオン二次電池に使用される蓋につきましても順送金型で製造しております。この蓋には電池に組み立て後、内部圧力が高まった際に開放する役目のガス排出弁の機能が盛り込まれております。
当社ではこのガス排出弁を金型でのコイニング加工※1 にて0.01㎜単位で成形することにより、正確な機能を実現しております。またガス排出弁に関する特許につきましても3件保有※2 しております。
- ※1 コイニング加工:
- 板状の金属を金型で上下から押し当てて所定の形状にする加工法のこと
- 「コイン(硬貨)」の加工が語源とされる。
- ※2 特許登録番号
- 6868221
- 6088566
- 5059033
エンボス成形技術・高精度穴成形技術
順送金型にてエンボス成形※1・高精度の穴成形など、さまざまな加工を盛り込んでおります。それらの加工に必要な多くのノウハウを保有しております。
※1 エンボス成形:対象物に型で凹凸をつける加工のこと。