安全健康活動

健康経営を始めるきっかけ

当社事業の持続的な成長を図るためには、当社内の働く人すべてが安全に、ケガなく、心身の健康を保って仕事ができるような環境づくりが重要です。健康状態が良くない状況では、仕事の生産性が上がらず、また家庭においても悪影響があると考えられることから、健康経営の必要性を社内で議論し、健康経営を推進することとしました。

健康経営推進のための第一歩として、まずは安全衛生委員会を「安全健康委員会」へと改称し、健康経営視点での審議事項を増やし、従業員に対する意識浸透を進めています。

健康経営上の課題

  • (1) 従業員の平均年齢が高く、今後も有所見率が高まる恐れ
  • (2) 組織風土低下によるメンタル不調リスク
  • (3) 喫煙・運動不足による生活習慣病ハイリスク対象者の増加

健康経営全体の具体的な数値目標

KPIの設定に関しては、健康診断結果・意識調査・ストレスチェック等から、当社従業員の健康課題の中で経営に影響があると思われる項目を、経営層と抽出し設定を行いました。

健康経営KPI

*1=1日に1時間以上の身体活動有の割合

安全健康基本方針

東芝プレシジョン株式会社は、人間尊重を旨とする『東芝グループ経営理念』に基づき、サスティナビリティ経営推進企業として世界各国の文化や慣習を尊重しながら、持続可能な社会の実現に貢献する事業活動を展開していきます。そのために、全ての事業活動において生命・安全・法令順守を最優先しグループをあげて「安全で快適な職場環境づくりと心身の健康保持増進」を推進します。

  • 1. 安全健康を経営の最重要課題の一つに位置づけ、「安全健康管理活動の継続的な改善」により「業務に起因する負傷および疾病の予防」に努めます。
  • 2. 労働安全衛生法規等および当社が履行することを決めた指針および自主基準などを順守します。
  • 3. 次の事項について目的・目標を定め、実行します。
    • (1) 労働災害や職業性疾病の撲滅ならびにこれらを誘発する危険源の除去およびリスクの低減
    • (2) 全従業員が個々の能力を十分発揮するための心身の健康保持増進
  • 4. 当社の事業にかかわる多様な立場の働く人々およびその代表と安全健康への取組みを適切に協議し、参加を支援します。
  • 5. 各種の安全健康コミュニケーションを通じ、社会の安全健康管理水準の向上に貢献します。

2024年6月27日
東芝プレシジョン株式会社
代表取締役社長 志水 秀男

安全健康経営宣言

東芝プレシジョン株式会社は、豊かな価値を創造し、世界の人々の生活・文化に貢献し続けるため、その最大の財産である従業員の安全と健康を経営の最重要課題に位置づけ、「安全健康経営」を推進します。

この実現のため、「東芝プレシジョン安全健康基本方針」に基づき、各階層が以下の責務を確実に果たすことのできる体制を整備し、安全健康に係る定期監視指標を定め、労働安全衛生マネジメントシステムの構築・運用の中で継続的改善を目指します。

  • 1. 経営層(各部門のリーダー)は、「安全健康経営」を率先垂範します
    • ▽ 安全健康の各種指標を経営の最重要指標のひとつと捉え、その改善の重要性を発信します
    • ▽ 自社の安全健康上の課題・リスクに見合った経営資源(ヒト・モノ・カネ)を投入します
  • 2. 管理職は、部下の安全と健康を確実に配慮します
    • ▽ 日々の労務管理の中で部下の安全健康に気を配り、課題があれば適時適切に対処します
    • ▽ 社内規則に従い、部下の安全健康を担保する機会・時間を適切に確保します
    • ▽ コミュニケーションの良い、活気溢れる職場づくりに努めます
  • 3. 安全健康スタッフは、事業場の安全健康文化の醸成に努めます
    • ▽ 日々事業場の安全健康上の課題を分析し、予防安全、疾病の一次予防に注力します
    • ▽ 自らの専門性を高め、ライン・部門に対し適切な支援・助言・指導を行います
    • ▽ 継続的な安全健康管理を担保するため、協力者を含む安全健康人材の育成に努めます
  • 4. 従業員は、自律的かつ相互間の安全と健康の確保に努めます
    • ▽ 従業員の皆さんに次の事項をお願いします
      • ▼ 関係諸機関が提供する各種の制度・機会を活用し、自身の安全確保、健康保持増進に努める
      • ▼ 自身と家族の安全と健康は東芝プレシジョン株式会社にとってのかけがえのない財産と心得、日頃から安全第一の行動、健康第一の生活習慣を心がける
      • ▼ 自身で解決困難なことは、「上司や同僚」、「安全健康スタッフ」、「各種外部相談窓口」等に相談する
      • ▼ 周囲の人々の様子と環境についても気を配り、相互に助け合いながら、安全と健康を確保できる職場づくりに努める

2024年6月27日
東芝プレシジョン株式会社
代表取締役社長 志水 秀男

労働安全衛生マネジメントシステム

2021年2月に労働安全衛生マネジメントシステムISO45001の認証を、本社・福島事業所、新潟事業所、川崎営業所の3拠点に於いて取得しています。ISO45001の前身であるOHSAS18001認証を2009年に取得して以来、長年にわたりこのマネジメントシステムを有効活用して、従業員が自ら積極的に安全健康活動に参加し、事業活動における災害、疾病リスクの低減と管理、自職場での法令順守チェックなど、『自立した安全管理』を推進しています。

当社においては、従業員による活発な安全健康活動の展開をとおして、当社で働く全ての人の更なる健康と安全、疲労やストレスの少ない快適な職場環境の形成を推進し、お客様やその他のステークホルダー(利害関係者)の皆様へ信頼をお届けできる企業を目指します。

安全健康推進体制

東芝プレシジョンでは安全管理体制、健康経営体制を下図のとおり定めています。

各事業所において、安全健康委員会を開催し法定事項の履行、各種リスク低減状況の進捗共有等を実施しています。

安全健康推進体制

社外評価(健康経営優良法人2024)

東芝プレシジョン株式会社は、「健康経営優良法人2024(中小規模法人部門)」に認定され、あわせて「ブライト500」(認定法人でありブライト500申請を行った上位500法人)にも選定されました。

当社は、事業活動に関わるすべての人が企業にとって大切な経営資源であるとし、働く人の安全と心身の健康を前提とした、いきいきとした活気ある人と組織作りに向けて活動を本格化させていきます。

※ 健康経営優良法人2024(中小規模法人部門)とは:中小規模法人を対象とする経済産業省と日本健康会議が進める「健康経営優良法人認定制度」です。この制度は健康経営に取り組む優良な法人を「見える化」することで、「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として社会的に評価を受けることができる環境を整備することを目的としています。

※ 「健康経営」はNPO法人健康経営研究会の登録商標です。

健康経営優良法人2024ロゴ

健康管理の充実

東芝グループでは、東芝グループ健康管理基準を定め、すべての従業員が健康への意識を高めて心身の健康を維持できるよう、さまざまな取り組みを展開しています。

健康管理の充実

健康増進の取り組み

東芝グループでは、日本企業のなかでもいち早く先進的なメンタルヘルス対策に取り組み、従業員をとりまく生活環境や職場などを含む包括的な体制でのケアを進めてきました。今後も従業員自らが心身の健康維持に意識的に取り組む支援も実施していきます。

  • 1. ラインケア
    • 教育、トップメッセージなどの各種機会を通じ、従業員の健康状態を把握するため、「いつもと違う」様子に注意し、職場の中で積極的な「気付き、声かけ」を実践するよう促しています。また、組織・チームの安全健康意識を向上させるため、CSR職場ミーティングなどの機会を活用したコミュニケーションの活性化にも取り組んでいます。
  • 2. セルフケア
    • 社内ホームページや東芝健康保険組合の広報誌「Kenpo Information」などを通して、メンタルヘルスの啓発・教育活動を行っています。また、毎年国内グループ会社に対しセルフケアe-ラーニング教育を実施しており、自立的なこころの健康づくりをサポートしています。また、2011年度より「職場復帰支援プログラム」を使用し、休業した従業員が円滑に職場復帰し再発しないようにサポートしています。産業保健専門職は、主治医や職場および家族などと連携をとりながら、適切な就労時期や場所、仕事の仕方を提案します。
  • 3. ストレスチェック
    • 東芝グル―プでは独自のストレスチェックシステムを構築し、2016年度から本社部門が主導してチェックを実施しており、タイムリーなフォローの結果、グループ全体で全国平均よりも高い回答率となっています。2018年度からは、50人未満の事業場にも実施を義務付け、グループを挙げてストレスチェックを推進しています。また、ストレスチェック分析後の職場環境改善(ワークショップ等)にも積極的に取り組んでいます。
  • 4. 事業場内の相談体制
    • 産業保健専門職は、相談に応じて、職場・家庭・医療機関などとの「コーディネーター」として活躍しています。スタッフは本人のみならず職場からの相談にも応じています。
  • 5. 社外電話相談窓口
    • 心身両面からの相談体制をサポートする「こころとからだの健康相談」を東芝健康保険組合と共同で運用しています。本窓口は、プライバシーを確保しながら、従業員を支える家族の相談にも対応しています。

過重労働対策(時間外超過者健康管理)

東芝グループでは、時間外労働を前提としない働き方への転換(働き方改革の実践)を 第一義としながら、2006年の労働安全衛生法改正に先立ち1ヵ月に80時間以上の時間外労働をした従業員に医師による面接指導(時間外超過者面接指導)を義務付ける(法定を上回る)基準を設け、時間外労働による健康障害の防止に取り組んできています。

東芝プレシジョンでは、時間外超過者健診システムを利用しており、1ヵ月45時間以上の時間外労働をした従業員全員に健康調査票の実施を徹底しています。また45時間以上80時間未満の時間外労働をした従業員についても、健康調査票の実施結果に応じて、面接指導(時間外超過者面接指導)を実施しています。

残業時間と有給休暇取得状況および勤続年数の推移

残業時間と有給休暇取得状況および勤続年数の推移

日常生活に運動を・・・

当社従業員の健康課題の1つである『運動不足』を少しでも解消するために、運動習慣に対する気づきを促すため、仕事をしながらの運動ができる職場環境構築を進めてきました。

従業員からは、運動したいけど仕事と家庭の両立のなかで、優先順位が低くなってしまうという意見がありました。

そこで考えたのは、会社にいながらでも気軽に運動ができるような工夫です。

例えば、通路に、歩くときの歩幅を自然と意識できるようにステッカーを貼ったり、階段に、昇降時のカロリーを意識してもらう表示を貼り付けるなどの取り組みを推進しています。

歩くときの歩幅を自然と意識できるようにステッカー 階段に、昇降時のカロリーを意識してもらう表示 階段に、昇降時のカロリーを意識してもらう表示

健康を中心とした総合的なサポート、食生活改善

従業員の健康の保持・増進のため、市で推進している「適しお」を実施しています。

「適しお」とは、「適切な量の塩分でおいしく食べる(ことで)=減塩(になる)」という健康への取り組みです。

例えば、しょうゆスプレーは、5回のプッシュで小さじ10分の1杯程度の量がでます。少しの量でもまんべんなく味が感じられます。

他にも、毎月食堂では「健康アップメニュー」を実施しており、高血圧や動脈硬化予防のメニューを食べることができます。

適しおのぼり旗
適しおのぼり旗
健康アップメニュー
健康アップメニュー
しょうゆスプレー
醤油スプレー

重症化予防

定期健康診断結果に対して東芝グループ共通基準による就業区分判定を実施し、脳・心臓疾患の発症リスクが高い従業員に対する保健指導や時間外勤務・出張等の勤務管理・労務管理を進めています。

感染症対策

国内の感染症対策としては、管理職マニュアルを作成し、感染症発生時の報告や対応の周知・実施を徹底し、感染拡大を防止しています。また、インフルエンザなどの感染症の流行の兆しがあった場合は、健康だよりなどを通じて、予防やかかったときの対処法など情報提供を行っています。

昨今の、新型コロナ(COVID-19)対策チームも立上げ、各種施策・対応を実施しています。

海外における感染症の発生や流行に対しては、外務省などの情報を基に随時、最新情報を収集し、コーポレート部門からグループ会社へ提供された情報を周知することで注意喚起・啓発しています。また、海外に赴任する可能性のある従業員および海外赴任する従業員の帯同家族を対象とした研修を実施し、海外の生活・医療・安全・感染症対策などについて説明しています。海外赴任が決まった従業員には、赴任前のオリエンテーションを通じ、事前の健康診断、予防接種などを実施しています。

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