病気・ケガのリスク
病気・ケガのリスク
「突然の入院」「思いがけない手術」「療養による収入減」——健康リスクは誰にでも起こります。ここでは、公的な健康保険で“どこまで守られるか”と、実際にかかるお金・備え方を、根拠データと制度をもとに解説します。
この記事のポイント
- ①病気やケガは年齢に関わらず誰にでも起こることがある。
- ②公的な健康保険だけではカバーしきれないケースがある。
- ③民間の医療保険は内容や最新情報を確認することが大切。
公的な健康保険で
補償されること
健康保険は、病気やケガ、出産などに備えて給付が受けられる仕組みです。公的医療保険制度の一つで、日本では多くの人が何らかの健康保険に加入しています。
企業にお勤めの方は会社の健康保険、一定の条件を満たす方は協会けんぽなどの健康保険に加入します。自営業や学生の方は国民健康保険などに加入するのが一般的です。
民間の保険を検討する前に、公的な健康保険でどこまで補償されるのかを確認しておきましょう。実際にかかるお金や備え方を考えるうえでの基本になります。
健康保険の基本
自己負担割合(窓口負担)
医療費は全額を自己負担する必要はなく、年齢や所得に応じて自己負担の割合が決まっています。
69歳以下は原則3割、70~74歳は原則2割です(現役並み所得の場合は3割)。75歳以上は原則1割ですが、一定以上の所得がある場合は2割、現役並み所得の場合は3割となります。
高額療養費制度
1か月(暦月)の自己負担が所得区分ごとの上限額を超えた分が払い戻されます。たとえば70歳未満・年収約370万~770万円の方は、自己負担上限が「80,100円+(総医療費-267,000円)×1%」。入院前に「限度額適用認定証」を提示しておくと窓口支払いを上限に抑えられます。
詳細や手続き方法については、ご加入の健康保険(健保組合や市区町村など)で確認できます。
傷病手当金
業務外の病気やケガで療養が必要となり、会社を休むことがあります。給与が減額されたり支払われなかったりした場合には、生活を支えるために「傷病手当金」が支給されます。
傷病手当金には、付加金や延長傷病手当金が支給される場合もあります。
※国民健康保険の場合は、原則として対象外となります。
健康保険対象外の代表例
健康保険が適用されない費用には、さまざまなものがあります。たとえば、差額ベッド代や入院中の食事代、先進医療の技術料などの自費診療の治療費が該当します。
また、病院の外で購入した生活用品の費用や、家族の交通費・宿泊費なども対象外です。
こうした費用は、原則として健康保険の適用外となります。
東芝健康保険組合
独自の給付
東芝健康保険組合に加入されている方は、上記の給付に加え「付加給付」を受けることができます。
これは健康保険組合独自の上乗せ部分であり、医療費の自己負担分を大きく抑えることができます。
(1ヵ月ごと、1人ごと、各病院ごと)
| 自己負担額 | |
|---|---|
|
最終的な自己負担
2万5,000円
|
当健康保険組合の付加給付
一部負担還元金
(家族療養費付加金) |
※高額療養費として支給された額、および入院時の食事代や居住費・差額ベッド代等は自己負担額から除く。
※100円未満の端数は切り捨て。
病気やケガの治療で
実際にかかるお金
公的保険では医療費の自己負担は原則3割のため、「それほど大きな負担にはならない」と感じるかもしれません。
しかし実際には、健康保険が効かない費用が意外とかかることもあります。
生命保険文化センターの2025年度の調査によると、入院時の1日あたりの自己負担額の平均は24,300円となっています。
個室に入った場合や、先進医療を利用した場合などは、さらに費用がかかることもあります。
こうした費用はすべて自己負担となるため、預貯金だけで備えるには限界があります。
入院時
一日当たりの自己負担額
平均24,300円
医療保険を選ぶ
3つのポイント
公的な健康保険で、最低限の医療費はカバーされます。
一方で、自己負担や健康保険の対象外となる治療費・費用への備えとして、民間の医療保険が役立ちます。
また、医療保険は進歩が速く内容も変わるため、「すでに入っているから」と安心するのではなく、定期的に見直しておきましょう。
入院一時金があるか
入院日数が短くなっている現在では、入院日数に応じて給付されるタイプだけでなく、入院時にまとまった金額を受け取れる一時金タイプも増えています。
短期入院でも発生する固定費(差額ベッド代や諸費用)をカバーできる点もメリットです。
先進医療特約の付加
先進医療の中には、数百万円の費用がかかる治療もあります。こうした技術料は健康保険の対象外となるため、自己負担が大きくなることがあります。
先進医療特約は、こうした費用をカバーできる特約です。保険料は月々数百円程度と比較的手ごろで、万が一の際の治療の選択肢を広げることにつながります。
「通院保障」の充実
入院日数が短くなっている現在では、「早く退院して通院で治す」というケースが増えています。
入院時の保障だけでなく、退院後の通院もカバーされる内容かどうかを確認しておきましょう。