ライフステージ 退職
定年退職もライフスタイルに大きな変化をもたらすイベントです。一般的に退職すると収入が減ることが予想されるため保険についても削減することに目が行きがちですが、一方で高齢になるほど様々なリスクが増えることも考えておく必要があります。
この記事のポイント
- ①退職に伴って起こる「変化」を確認。
- ②高齢になればなるほど医療費も増える。
- ③退職後の生活に合わせて保障の見直しを。
退職するとどんな変化があるか
収入の変化
給与収入が年金・退職金・運用収益中心へと切り替わります。現役時代の「収入変動リスクに備える保険」よりも、「医療・介護など支出の急増に備える設計」が重要になります。再雇用やパート勤務があっても、収入は減る傾向にあるため、固定費(特に保険料)はできるだけ抑えるのが基本です。
家族構成の変化
子どもの独立や結婚で家族規模が小さくなる一方、親世代の介護や配偶者との二人暮らしが長くなります。必要保障額は縮小する傾向ですが、「配偶者の生活費」と「最終費用(葬儀・埋葬)」は残り続けます。
ライフスタイルの変化
通勤がなくなり在宅時間が伸び、旅行や趣味、地域活動が増えます。運転機会や自転車利用、外出先での賠償リスクも変化します。健康づくりに前向きに取り組む一方で、病気の早期発見・再発予防、介護への備えが現実的なテーマとなります。
備えておきたいリスク
病気・ケガのリスク
一般的に、高齢になるほど病気になる確率は上がり、それに伴ってかかる医療費も増えていきます。厚生労働省の年齢階級別データでも、1人当たり医療費は加齢とともに上昇し、80代以降は入院関連の比重が高まる傾向が示されています。つまり、退職期以降は「治療を受ける頻度も単価も上がりやすい」前提で考え直す必要があります。
この前提が変わると、保険などの備えの着眼点も変わります。まず、公的医療保険には高額療養費制度があり月額自己負担には上限がありますが、差額ベッド代や食事代、付添・交通費、在宅療養の一部などは対象外です。若いころは「入院しても大部屋で構わない」という考え方であっても、「入院した時は個室でゆっくり治療したい」と考え方が変わることもあると思います。
万が一のリスク
お子さまが独立した後は必要保障額が大きく減らすことができ、配偶者の生活費の補てんと葬祭費の確保が中心になります。現役時代の大型の定期保険は役目を終えている可能性が高く、解約や減額、短期払済などをすることで固定費の圧縮をご検討ください。
一方、一生涯保障が続く終身保険は「お葬式代などの原資」として残す選択肢になり得ます。
くるまのリスク
運転頻度や走行距離が変わるため、走行距離連動型や使用実態に合った補償内容に見直しましょう。特にお子さまが独立されてお持ちのお車に乗らなくなった場合などは年齢条件や運転者限定などを見直すことで保険料を安くできる場合もあります。
運転に不安が出てきた場合は、タクシー・カーシェアの費用と比較し、お車の保有そのものを含めて検討しましょう。
その他のリスク
退職後は、旅行やゴルフ、釣りなどレジャーを楽しみたいという方は、携行品やホールインワン費用、救援者費用などの備えを、介護を見据えるなら、要介護状態で一時金・年金が出る保険、認知症の補償などを検討してみましょう。